知っておかないと大事な家族が本当に困る相続の基本中の基本。
こんにちは。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!
相続の基本中の基本である法定相続人と法定相続割合
昨日の葬儀社さんのイベントの遺言・相続相談会で、ご相談者がしきりに訴えてることがありました。
「住んでいる家や預貯金の名義は夫の名義になっているけど、夫婦二人で長い間一生懸命働いて築いた財産です。
夫が亡くなったら、全部、妻のものにならないとおかしい。」
気持ちは十分に分かります。
しかし、法律でそのようになっていないのが現実です。
確かに配偶者はいつでも相続人になりますが、それに加えて第一順位から第三順位までの相続人がいて、その方たちと相続財産は分け合うことになります。
相続人に配偶者がいる場合の相続人の順番と割合は次の通りです。
第一順位直系卑属(子や孫など)
第二順位直系尊属(父母や祖父母など)
第三順位兄弟姉妹
これが基本です。
そんな話をすると、ご相談者の多くが言います。
「そんなことありえない。なんで私たちが創った財産を他の人と分けないといけないのか?」
特に第二順位の親や第三順位の兄弟姉妹に相続権があることを知ると激怒する方もいます。
ここでも気持ちは十分わかります。
長らく夫婦で頑張って築いてきた財産が、相手の親や兄弟姉妹にわたる可能性があるんですからね。
相手を亡くした妻や夫からするとなかなか理解できるものではありません。
だいたい、この話をすると皆さん、びっくりしたり、怒ったりするのです。
でも、それが法律なんです。
そのように決まっているのです。
基本的なことを知っていないと相続で困ることになる
だからこそ、この基本的なことを知らないから相続で大変な問題が持ち上がるのです。
夫婦で築いてきた財産なんだから、妻又は夫が相続するのが、当たり前だ!と思っていたら大きな間違いです。
世の中、お金が絡むと大変な問題が持ち上がります。
世の中のほとんどの問題が、お金と人間関係ですが、両方の問題が複雑に絡み合って、ひどいことになるのが相続なのです。
相続では、相続の権利があると思う人間は、自分の権利を主張するのは当たり前であり、ごく自然なことなのです。
ですから、家族に万が一のことがあった時に、誰が相続人になりうるのかをしっかり理解しておくことが大事です。
そこが分かれば、相続がスムーズに行われるような対策も講じられるのですから。
相続問題を予防するには遺言書を書いてください
遺言書の大きな特徴の一つに、遺言者が法定相続割合を変更して分与方法を指定できるところにあります。
例えば・・・
第一順位法定相続人である子供と配偶者がいる場合の法定相続割合は、子供2分の1、配偶者2分の1です。
これを遺言書で、子供5分の2、配偶者5分の3とするようなこともできるのです。
第二順位の法定相続人である親と配偶者がいる場合の法定相続割合は、親3分の1、配偶者3分の2です。
これも遺言書で、親5分の1、配偶者5分の4とすることもできます。
第三順位の法定相続人である兄弟姉妹と配偶者がいる場合の法定相続割合は、兄弟姉妹4分の1、配偶者4分の3です。
これも遺言書で、兄弟姉妹10分の1、配偶者10分の9とすることも可能です。
もちろん、どのケースも全ての財産を配偶者に相続させるとする遺言書も書けますが、直系卑属(子供など)や直系尊属(親など)には、相続の権利を最低限保障する「遺留分」がありますので、その点には注意してください。
兄弟姉妹には遺留分はありません。
遺言書を書くことで、相続割合を変更できることは、本当に財産を遺したい人に残せるということです。
相続から発生する可能性のある相続問題を予防し、大事な人があなたの死後に困ることのないように、しっかり遺言書を書いてもらいたいのです。
あなたの想いは遺言書を通じて死後も家族に届くのです。
今日のJAZZ
サックス奏者(スタン・ゲッツ) とピアノ奏者ビル・エヴァンスのトリオのアルバム『But Beautiful』。
ゲッツとエヴァンス、どちらの演奏も美しく音が躍動している感じを受けます。
エヴァンスのベースとドラムのトリオにゲッツが加わるとセッションの厚みとスウィング感が変わりますね。
美しく、繊細で、熱いインタープレイが聴けます。
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相続争いは誰にでも起こる可能性があります。
「自分には財産がないから大丈夫。」
「自分の家族は仲がいいから大丈夫。」
「考えるのが面倒。なんくるないさ~。」
と思っている人ほど相続争いを生む種を植え付けています。
そして、貴方が亡くなった後に見事に大輪の花を咲かせてしまうのです。
一方で相続争いは誰にでも起きえる可能性があるから、自分もしっかり準備して、家族の幸せを作り出そう、と思っている方もいらっしゃいます。
両者の考え方の違いは、ご家族が相続争いに巻き込まれる分岐点になるかもしれません。
相続争いの原因を知り、準備さえすれば、ご自身もご家族も安心し、人生の最後の瞬間まで幸せでいられると思います。
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