知ってますか?遺言によって、自分の財産を遺す相手を選べることがわかる事件。

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JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えを書いています。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら幸いです。

行政書士ジャジー総合法務事務所 バナー広告 20210804

昨晩は、ラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz)をお聴きいただきました皆様、ありがとうございました。
当初、選曲していたジャズの音源の持参を忘れてしまい、急遽、紹介した曲もありましたが、一時でも癒しの時間を過ごしていただけたのであれば幸いです。
また、専門の相続・遺言の話もお困りの皆様に、すこしでもお役に立てたのであれば嬉しいです。
次回の放送は9月1日(水)午後9時からです。お楽しみに!
ラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz) 収録 20210816

全ての遺産が親族でない者に渡ることもある

少し前の相続・遺言にまつわる事件ですが、学ぶことも多いので、振り返ってみます。
僕はこの仕事を始めたばかりで、相続に関するもめごとでしたので、事件を知ることになったのです。

なお、本事件は当時の地方裁判所での判決があった情報しかなく、その後も高等裁判所などで争われているかわからず、どのような結末になったかはわかりませんが、地方裁判所の第一審での判決は参考になるものです。

2016年1月、東京地方裁判所で資産家の遺産が相続人ではなく、元家政婦の女性に渡ることとなった事件の判決がありました。

概略としては「2011年(平成23年)に亡くなった資産家の女性が、何十年もの間、献身的に尽くしてくれた元家政婦の女性に全財産を残す、との内容の遺言を書き残しており、有効とされた。」という事件です。

本件については、産経ニュースがネットで「「実録・家政婦は見た!全遺産はあなたに」の遺言有効 3000万相当持ち去った実娘2人敗訴」と見出しで詳しく伝えています。

資産家の実の娘二人が、遺言を無視して、財産の大半を持ち去ったらしいのですが、東京地方裁判所は元家政婦の女性に全て返還するように命じたとの事です。

僕は家政婦が全財産を受け取るのが当たり前だ、実の娘の言い分はおかしい、等との意見をするわけではありませんが、事件の判決からは、相続や遺言について考えないといけないことが多々あると思います。

事件の中心人物である元家政婦の女性は、亡くなった資産家の女性の親族ではないようなので、相続人にはなりません。
財産を譲るとしたら遺言で、遺贈するしかなく、亡くなった資産家の女性は「すべての財産を家政婦に渡す(遺贈する)」といった趣旨の遺言を書いていました。

資産家の実の娘二人は、遺言書に関し、次の通り主張し、争っていたのです。

1.遺言は元家政婦の女性が資産家の女性をだまして書かせたことで無効である。
2.元家政婦の女性が財産を着服していた。

その訴えに対して、東京地方裁判所は実の娘二人の訴えを退け、元家政婦の女性が全面勝訴しています。
元家政婦が全面勝訴となった理由は概ね次の通りです。

1.献身的に支えた元家政婦の女性が財産を着服したような形跡はない。
2.実の娘二人は財産目当てで資産家の女性にお金の無心をし続けただけで親の介護もしていない。
3.身近にいた元家政婦の女性に全財産を譲るとする心情は自然である。

本事件から、遺言によって、自分の財産を遺す相手を選べるということがわかるかと思います。

相続人だから当然に、相続できると考えていては、そうは問屋が卸さないこともあるのかもしれないですね。

ただし、今回の事件のように、遺言の内容によっては、遺産を受け取った人と相続人間でのトラブルが起こってしまいますので、遺言を書くタイミングや相続人以外に財産を遺す場合には、最新の注意を払う必要があるでしょう。

また、遺言執行者(遺言の内容を実現するために執行する者)として専門家を指定しておくことも必要です。

さらに、後々の遺言の有効性について疑義がないように、自分の判断能力がしっかりしているうちに、遺言の内容を家族(推定相続人)に説明できるような状況のときに遺言は書くことが望ましいでしょう。

遺言書を書く女性

遺言書を書く女性

遺留分にも注意

相続人には、著しく不公平または理不尽な遺言書があったときに、相続人の最低限度の相続分の権利を守る「遺留分」があります。

冒頭で紹介した事件で、「遺留分減殺請求」(現在は「遺留分侵害額請求」)がなされているかどうかは定かではありませんが、被相続人が2011年に亡くなっており、2016年に東京地方裁判所にて「遺言書無効事件」として扱われていることから、実の娘二人は遺留分については、請求していなかったのかもしれません。

全財産を誰々に相続させるとか、または遺贈するというような遺言はトラブルも起こりがちなので、遺言を遺すときには、状況に応じて、遺留分についても熟慮が必要でしょう。

ちなみに「遺留分」は、配偶者、直系卑属と直系尊属に権利はありますが、相続第3順位の兄弟姉妹には権利は認められいません。
遺留分については、次のブログを参照してください。

その遺言は遺留分を侵害していませんか?

今日のJAZZ

サックス奏者プレスことレスター・ヤングの《They Can’t Take That Away From Me》をB.G.M.にブログを書いています。
昨晩のラジオ番組でもエンディングに選曲しました。
プレスはこの演奏ではクラリネットを演奏しているようです。
イントロのピアノの音色に続いて、かすれるような静かなプレスの音色が印象的です。
夜、聴くのにはいい演奏ですね。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

(中止)わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会

開催日時:令和3年8月25日(水) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:6名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
☎098-861-3953
✉お申込みフォーム
※件名に「8/25相続セミナー参加希望」とご記載ください。

・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
・会場は定員24名のところ6名(講師1名別)を開催定員としています。
・会場は換気し、ご参加者にはマスクの着用と手指消毒をお願いいたします。
・講師はマスク着用の上、講演いたしますことをご了承ください。
・感染拡大や緊急事態宣言の延長などにより中止とすることもあります。

新型コロナウイルス感染拡大、医療現場の状況や沖縄県の緊急事態宣言の延長により中止といたします。
お申込みいただきました皆様、大変申し訳ございません。
次回は9月29日(水)を予定しております。
詳細が決まりましたら改めて告知いたします。
(8月16日追記)

ラジオ番組パーソナリティ

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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