ご先祖様は子孫にバツなど与えない。見守ってくれる存在です。

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JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。 僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。

【新型コロナウイルス関係】

新型コロナウイルスに関する情報が多く出回っていますが、情報を集める際に参考にしていただきたいサイトをまとめましたので、参考にされてください。
個人向けの定額給付金、事業者向けの持続化給付金、融資や納税の猶予などの情報をまとめています。
参考にされてください。

ご先祖様は子孫を見守ってくれる存在

今朝もメールをチェックしていると、仏壇や家の承継に関して、養子縁組や相続に関するご相談がありました。
沖縄では、誰が仏壇を承継するのかといったことや名前を承継することに強いこだわりがありますし、大事にします。

ですから、皆さん悩み、心配し、不安に思われることがあるのです。
家を継いできた者にしかわからない責任感や重圧なのだと思います。

僕も長男ですからその気持ちは十分に分かります。
しかし、僕の亡くなった父がこれまでの家族や親せきの在り方にあまりこだわらず、ご先祖様は大事にするけれども年中行事を簡素化し、家の在り方も考え方を変えてきていたので、僕自身はそんなに重圧を感じていません。
ご先祖様を敬い、大事にし、城間家や子孫の皆を見守っていてくれることには大変感謝していますが、今までのような年中行事などはこの先難しくなっていくと思います。
僕の子供たちは沖縄にいるかもわかりませんし、親戚との付き合いもどうなるかわかりません。
大事にしたいとは思いますが、疎遠となることもあるかもしれません。

まだまだ沖縄では仏壇やお墓を守る人は必要な場面もあります。
しかし、僕はこれまでのやり方に固執するような必要はないと思います。
お仏壇は沖縄式の大きなものではなく小さな仏壇にしてもいいでしょうし、お墓も亀甲墓や破風墓などの大きなものではなく小さなものでいいでしょうし、場合によっては永代供養や共同墓に入ることも選択肢の一つだと思います。

実際、管理型墓地を運営する公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会にはご先祖様のご供養の在り方についてご相談が多いそうです。
皆さん、悩み、迷っているそうです。

昔のこれまでのやり方に固執すると、本来の目的を見失ってしまうことがあるかもしれません。
ご先祖様は子孫に無理強いをすることなど望んでいないと思います。
子孫が家族が健康で元気で繁栄していくことを望んでいるのだと思います。

だとすれば今を生きる僕たちは、ご先祖様が見守っていることに感謝の気持ちを忘れなければいいのではないかと思うのです。

ご先祖様は子孫にばちなど与えません。
見守ってくれる存在なのです。
感謝し、自分のできることをしていったらいいと思います。
過去の風習をそのまま実践できる時代ではないのです。

「そんなことはない」という声も聞こえてきそうですが、僕はそう信じています。

仏壇に手を合わせる長男坊(右)と僕

仏壇に手を合わせる長男坊(右)と僕。2018年のお盆。

沖縄特有の相続事情を知り対策する

一方で相続に目を移すと沖縄特有の事情が見えてきます。
相続における問題や争いの原因は、突き詰めていくと大体絞られてくるように思います。

お金の絡む相続は、仲が良かった家族でも相続財産やお金を目の前にすると考え方が変わり、権利主張する者も出てきたりします。
また、人は様々な事情でお金が必要です。
そんな時に相続でまとまった財産が入ってくることがわかれば、一生懸命に自分の権利を主張する人も出てくるでしょうし、当事者だけではなく相続人の配偶者や子供などの第三者が口出ししてくることもあります。

相続争いの原因 沖縄の相続事情

また、相続にはその土地の特有の事情もあるのではないかと思います。

僕もこの4年程で300件以上の相続に関するご相談を受ける中で、沖縄特有の事情が問題や争いを引き起こしているのではないかと思っています。

そこで、僕の考える沖縄の特有の相続事情と解決策をまとめてみました。
実際は、ケースバイケースでの対応が必要ですから、こう単純にはいかないかもしれないですけどね。

1.祭祀主宰者(トートーメー、お墓)

沖縄では先祖崇拝の習慣が強く残っています。
お墓や仏壇を守る人は誰なのか、ということはその家ではとても重要なことなのです。
ただ、昨今では核家族化、家の事情、家族が県外または海外に散らばるなどして、正統な祭祀主宰者がお墓やお仏壇を承継することができない状況にあります。
お墓や仏壇を引き継ぐ人が全ての財産を引き継ぐような風習もあったなかで、そういったこともできなくなり、祭祀主宰者やそのほかの財産の相続を巡って話合いがまとまらなかったり争いになったりしていることも事実です。
沖縄のお墓も無縁墓が増えていたり、長い事誰も訪れていないようなお墓も多いのは、祭祀主宰者の問題とも無関係ではないでしょう。

これまでの祭祀の在り方にこだわっていると、かえってしっかりとご供養できないかもしれません。
現実に合ったご供養の方法を家族・親戚が話し合う必要があるのではないかと思います。

2.問題先送り(てーげー、なんくるないさ)

相続問題は案外面倒なものです。
手続きも話合いも、気の重いものです。
沖縄の人は面倒なものやストレスのかかることから逃避する傾向にあるように思います。
僕は決して、それが悪い事ではないとは思っています。
嫌なことを真正面から受けて精神的に参るよりも、うまく避けたほうがいいから。
しかし、相続においては当事者が避けてばかりいると、次の世代の負債となる可能性もあります。
子や孫たちに面倒をかけないように自分たちの代で解決を図ってほしいものです。
僕は、沖縄の「なんくるないさい」という言葉は「人事を尽くして天命を待つ」の意味が近いと思っています。
だとすれば、しっかり相続の準備をした上で、相続するべきだろうと思います。

ただ、一般の方が相続問題を解決する手立てを考えるのには限界がるかもしれません。
そんな時には僕ら行政書士などの専門家に相談してほしいのです。
そのために僕らがいるのですから。
困っている皆さんの解決策を一緒に考えられると思います。

ハイビスカス

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3.子供・兄弟・親戚が多い

子供、兄弟や親戚が多いというのは、家族や親戚同士で助け合えることや賑やかで楽しい家族形成ができることからとてもいい事だと僕は個人的には思います。
しかし、相続においては、個々人の様々な事情が色濃く反映されます。
人数が多くなればなるほど、様々な事情が絡み合ってきます。
ですから、子供が多い、兄弟が多いなどの推定相続人が多い場合には、しっかり相続の準備をするほうが好ましいのです。
現在、僕がご相談を承っている案件では、相続人が13名ですが、なかなか話し合いが進みません。
過去にご相談を承った案件で、一番多かった相続人の数は67名です。
こうなると話し合いは不可能に近く司法の手にゆだねるしか解決策もありません。
相続人に相続が始まる数次相続もあり、どんどん話し合うべき人が増えていくのです。

相続人が多いほど様々な事情が複雑に絡み合いますから、相続人が多い人は遺言書を書くことは必須です。

4.主な相続財産が居住用不動産

相続財産は不動産、現金、預貯金、有価証券、美術品、骨董品など様々な財産がありますが、沖縄の相続財産は「不動産」が大きな割合を占めており、主たる財産が居住用不動産といった事情もあります。
国税庁と沖縄国税事務所が発表した平成30年分の相続税の申告事績の概要によると相続財産に占める不動産の割合は全国平均が40.4%なのに対し、沖縄は68.0%となっており、かなり高くなっています。
遺産が現金や預貯金が少なく不動産がほとんどを占めていると遺産分割が難しい状況にあります。

ちなみに平成30年度の沖縄県における相続税申告における財産の構成比は次の通りです。
「( )」内は全国の平均です。
【沖縄県の相続財産金額の構成比】
土地61.6%(35.1%)、家屋6.4%(5.3%)、現金・預貯金等18.3%(32.3%)、有価証券6.5%(16.0%)、その他7.1%(11.3%)

出展:国税庁平成30年分相続税の申告事績の概要沖縄国税事務所平成30年分相続税の申告事績の概要

ましてやその不動産が居住用の不動産だと相続の話合いが上手くいかなければ遺された家族の住むところの問題も出てきますので、要注意です。
また、相続税の支払いは原則現金です。
もし、相続税が課税される時に主たる財産が不動産だと支払いに困ることもあるかもしれないですね。
事前の対策が必要です。

特に近年の問題として、遺された配偶者の生活上の課題が取りざたされており、平成30年7月に国会で可決された民法の改正で配偶者居住権や配偶者へ居住用不動産を贈与した際の持ち戻しの免除の意思表示などの規定が創設されています。
新たな制度を理解し活用することも大事です。

法務省HP「配偶者居住権について」

雄のシーサー。雌はどこへ?(笑)

沖縄特有の相続事情について、併せて読んでもらいたい記事です。

今日のJAZZ

ジャズを聴き始めたころに覚えたミュージシャンの名前はサックス奏者チャーリー・パーカーでした。
バードというニックネームがありモダン・ジャズの父と言われていた。
CDやネットで演奏を聴いてみるとすさまじいスピードで自由に演奏するバードの音に圧倒されるばかりでした。
また、それと同時にこれがジャズなのか・・・と戸惑いも感じたのです。
僕のジャズのイメージと言えば、ホテルのラウンジでゆったりと流れるバラードでしたから。
しかし、ジャズを知り、色々聴いているとジャズは時代の流れで変わっているし、バラードもあればホットな演奏もあることが分かり、奥深さを感じました。
今日は久しぶりにバードとトランぺッター、ディジー・ガレスピーが共演した1945年6月22日のニューヨークの「タウンホール」でのライブ音源アルバム『Town Hall, New York City, June 22, 1945』を聴いています。
ビ・バップの全盛期に時代をけん引した二人の共演したライブ音源が聴けるとは凄いですね。
ライブだから目を閉じると75年前のニューヨークにタイムスリップしたように思います。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

より良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会

開催日時:令和2年6月29日(月) 午前10時から11時15分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)

予約制となっています。
詳細はこちらをクリック。

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

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城間 恒浩

城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。1971年9月生。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、平成27年10月より現職。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 平成28年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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