遺言書が家族の絆を守る。


JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。 僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。

【新型コロナウイルス関係】

新型コロナウイルスに関する情報が多く出回っていますが、情報を集める際に参考にしていただきたいサイトをまとめましたので、参考にされてください。
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曖昧な口頭などでの遺言は避ける

相続は、法令上は故人(被相続人)の遺産(預貯金、現金、株式、不動産、権利や負債など)を引き継ぐことです。
故人の遺してくれた財産を大事に守っていくことも次の世代の役割でしょうし、財産を遺す者も少しでも家族が困らないように、もっといえば豊かな生活を送ってほしいと考えていると思います

ただ、金銭や不動産などに目を奪われているばかりだと、大事なことを見落としてしまうこともあります。
価値あるものを巡って、争ってしまうのも相続なのです。

実際に、家庭裁判所で争われている遺産分割事件は、平成30年度で13,040件あり、平成21年度から2,299件増加(21.4%増)しています。
家族が遺産を巡って裁判までしているのです。

遺産分割事件件数推移グラフ(平成21年度から30年度)

遺産分割事件件数推移グラフ(平成21年度から30年度)

この世の中では、人とのつながりが重要視されると思いますが、その中でも家族との絆は身近なことでしょう。
その家族の絆が、相続をめぐって引き裂かれてしまうこともあるのです。

例えば、昔ながらの考え方の父親は相続のことなど考えず、長男がすべて引き継げばいいと思っていて、家族にそのことはなんとなく伝えているけど、遺言書は書いていない。
長男もその気でいるけど、いざ、父親が体調を崩し、晩年は看護が必要だったが、長男は何もせずにほかの兄弟姉妹に任せてばかりだった。
長男以外の兄弟姉妹は、父親なんだから面倒を見るのは当然だと思い、献身的に看病していた。

父親が亡くなり、相続が開始すると、父親が何となく伝えていた「財産は長男に全て遺す」といったことを持ち出して、長男は自分が相続するのが正しいと主張する。
ちなみに、口頭での遺言は法的な拘束力はなく、遺言書があった場合の補完的な情報にしかならないでしょう。

一方で、ほかの兄弟姉妹からすると、父親の面倒を何も見なかった長男がすべて相続するのはおかしいと考えているし、父親は献身的に看護してくれた長男以外の子供たちにも財産を分けてあげると話していたことを証言する。
長男以外の子供たちは、今の世の中、家督相続などないのだから、自分たちの権利は主張したいと考えている。

本来であれば、父親が法的に有効な遺言書を遺していたら何の問題もなかったはずですが、何となく話していたことがあだになってしまいます。
こういったことが、家族間に不信感を与え、最悪のケースでは争ってしまう。
裁判までしなくとも、家族間にいやな雰囲気が流れ溝ができてしまう要因となります。

こういったことが原因で、家を継いだ長男のところには誰も寄ってこなくなり、沖縄でも大事にされるご先祖様のご供養であるお盆や清明際(シーミー)に家族が集まらなくなる。
長男以外の兄弟姉妹も自分たちが育った実家に行けなくなり、両親の仏前に手を合わせる機会も減ってくる。
ましてや、思い出の場所に気楽に行けなくなってしまうのです。

皆にとって、寂しいことですし、残念なことだと思います。

僕は相続は、遺産を引き継ぐと同時に、故人の遺志を承継するものだと思っています。
「この家は家族で集まる場所なので、皆が仲良く、助け合いながら暮らしていけるようにしてほしい。」という気持ちをしっかり伝えて、その気持ちを遺言書に書き形にしてください。
貴方の想いは家族に伝わるでしょう。

遺言書で家族の絆を守ってください。

円満かつ円滑な幸せな相続の準備 遺言書

円満かつ円滑な幸せな相続の準備 遺言書

今日のJAZZ

ジャズ・ピアニストのSNSの投稿でサックス奏者ポール・デズモンドの名前が出てきて聴きたくなった。
タイトルだけで選んだのがデズモンドのコンピレーション・アルバム『Feeling Blue』です。
「ブルーを感じる」わけですから、さぞ暗いアルバムなんだろうと思われるかもしれませんが、暗いというか癒されます。
僕には心地のいい演奏が並んでいます。デズモンドのアルト・サックスは最強ですね。
ちなみに、デズモンドといえば名曲《Take Five》の作曲者ですね。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

より良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会」(仮題)

開催日時:令和2年8月25日(火) 午前10時から11時15分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)

※新型コロナウイルス感染の状況により、中止とすることもありますので、ご了承ください。

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。


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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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