住宅ローンの支払いをするものを遺言書で指定できるか?

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こんにちは。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

遺言書を書く意味

僕は遺言書を書く大切さを日ごろから伝え続けていますが、その大きな理由の一つは「家族が相続で争わないようにするため」です。

遺された財産を目の前に、遺産の分割をめぐって家族が争うなんて、見たくないはずです。
正確には、故人は目の前で家族が相続争いするのを見ることはできないと思いますが、想像するだけで嫌だと思います。

遺言書は、故人の最終意思ですからご家族も尊重するでしょう。
多くの場合が、丸く収まります。

自分の遺した財産で、家族が不幸にならないようにするためにも遺言書を書いてほしいのです。

遺言書の財産分与の指定はプラスの財産だけとは限らない

遺言書を書く意義をあちこちで話してましたが、こんな質問がありました。

「遺言書には、マイナスの財産の相続のことも書けるのでしょうか?」

結論から言うと可能ではあります。

例えばですが、父親と長男が住む二世帯住宅の建築費用を全て父親が住宅ローンを組んで支払っていたとします。
その父親が遺言書を書いていたとしましょう。

「第1条 遺言者は遺言者の有する下記の不動産を長男沖縄太郎(昭和46年9月12日生)に相続させる。
(不動産の表示 省略)
2 ただし、長男沖縄太郎は、前項の不動産を相続することの負担として、同不動産に設定された抵当権に係る残債務全額を支払うこと。」

住宅ローンを返済することを条件として、その不動産を相続させることを指定できるのです。
「負担付き相続」と言ったりしますかね。

ま、これは普通の流れですよね。
長男が住む家なのだから、父親が亡くなった後は自分でローンを払いなさいよ!ということを定めているのです。
この例ですと、長男は住宅ローンを支払うことを拒否するのであれば、不動産の相続もできません相続放棄することになりますね。

また、一方で法令では、金銭債務は可分債務として、法定相続分に従って各相続人に分割承継されることとなるので、債権者に対しては、遺言書で指定された借金の相続人だけでなく、相続人全員が債務を負うこととなります。
つまり、債権者は遺言書で指定された相続人以外の相続人にも債務の請求をすることができますので、遺言書に書いたからと言って、住宅ローンの全てを特定の相続人が相続することにはならない可能性もあります。
このようなケースがあった場合には、金融機関と相談して、債務をだれが負い、ほかの相続人は債務を免除される旨の契約書などを交わすことが得策と言えます。

上のような例では、長男以外の相続人が債務の支払いをした場合には、長男がその相続人に支払った債務を補填することも記載しておくといいかもしれないですね。

また、住宅ローンを組む時には大抵の場合、「団体信用保険」と言って債務者が亡くなったら借金がチャラになる保険に加入し、住宅ローン金利に保険料分を上乗せされてることがほとんどのようです。
僕もこの保険には加入することをお勧めします。
過去に相続相談を受けたケースで、この保険を途中で抜けてしまったばかりに、せっかく相続した不動産を手放さないといけないケースがありました。
万が一何かあった時に助かりますからね。

事前に伝えておくことも大事

上のような例の遺言書を書く時には、当事者には事前にちゃんと伝えておいたほうがいいでしょうね。
心づもりがあれば対応はできるはずですから。

今日のJAZZ

ピアニストBill Evans(ビル・エヴァンス)のリヴァーサイド4部作の一つのアルバム『Waltz for Debby』(ワルツ・フォー・デビー)。
4部作のうちでもとても繊細で、美しい演奏が収録されたアルバムではないかと思いますが、1曲目の《My Foolish Heart》(マイ・フーリッシュ・ハート)から心地よさが全開です。
アルバムタイトルにもなっている《Waltz for Debby》もとても綺麗な曲です。
「デビー」とはエヴァンスの姪っ子の名前で、姪っ子のために作った曲なんですね。
素敵な叔父さんです。

 

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相続って難しい・・・と思っていませんか?確かに法令は難解な言葉が並んでいて、理解するのは大変です。ただ誰もが、経験することなので、基本的なことは知っておいたほうがいいのですね。
また、遺言書を書きたいけど、どういうふうに書けばいいのだろうか?と考えている方に遺言書の外せない法的要件とポイントを具体例を上げて解説します。
遺言書は法的要件を一つでも欠くと無効になりますから。
遺言書の記載例もいくつか差し上げます。

=こんな方にお勧めの説明会です!=
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《会場》 沖縄県教職員会館「八汐荘」 3階 小会議室 (那覇市松尾1-6-1) 駐車場有《定員》 12名
《参加費》2,000円(税込)
※お二人目からは1,000円(税込)。ご夫婦で参加でしたら3,000円です。
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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