遺言書があったらな・・・父を亡くした普通の家族が相続で争いに発展してしまった話。


JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えも書いていますよ。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら嬉しいです。行政書士ジャジー総合法務事務所 バナー広告 20210804

お父さんの相続が争いに発展する

父親を亡くした家族が集まった時のお話です。

母(主婦)、長男(公務員・既婚・子供あり)、長女(パート・既婚・子供あり)と二男(自営業・既婚・子供あり)が、母と長男家族が住む実家の居間で、話をしています。

長女「お父さんが亡くなってもう10日。初七日も終わったけど、お父さんの遺品の整理しないとね。」
母「そうね。お父さんもモノを大事にする人だったから整理が大変だね。」
長男「遺品の整理もそうだけど、相続の話もしないとね。父さんは遺言書は書いてなかったでしょ?」
母「遺言書は書いてなかったけど、この家と沖縄市にある軍用地は長男の太郎に引き継いでもらい、預貯金は私の生活のために使うようにと常々言ってたわね。」
二男「基本的にはそれでいいと思うよ。ところで軍用地の収入は年額いくらくらいあるの?それにお父さんの預貯金はいくらくらいあるの?場合によっては、兄貴やお袋は相続税の心配もしないといけないじゃない。」
長男「そうだね。相続することとなる僕と母さんは相続税のことも考えないとね。」
母「太郎。財産を49日までに調べておいてちょうだい。」
長男「わかったよ。僕とお母さんの相続する財産だから調べておくね。」

49日の法要の後・・・

長男「相続の手続きを進めようと思う。父さんの財産を調べてみた。」
母「どうだったね。」
長男「やっぱり。この家の土地と建物、沖縄市の軍用地。そして預貯金があるくらいだね。」
長女「家はお母さんとお兄ちゃん家族が住んでるんだし、お兄ちゃんが相続すればいいね。預貯金はお母さんの生活のためにお母さんが相続したらいい。」
長男「その預貯金の話なんだが、家屋敷の維持、お墓の管理や年中行事でお金も必要だから、4分の1は僕が相続したいと思う。」
二男「ま、確かに沖縄の年中行事はお金がかかるからそれでもいいかもね。ところで、お父さんの預貯金はいくらあったの?それと軍用地料は年間収入はいくらあるのかな?」
長男「大した額ではないよ。」
二男「大した額ではないとは?」
長男「お母さんが生活に困らず、年中行事もできるくらいのお金。軍用地料もね・・・」
長女「お兄ちゃん、金額をちゃんと言ってよ。言わないとわからないよ。」
二男「そうだぜ兄貴。ちゃんと教えて。」
長男「預貯金が・・・2億円くらいで軍用地料は年間1,000万円くらいかな・・・」
長女「え?なに?もっと大きな声で言って。」
長男「預貯金が・・・2億円くらい。軍用地料は年間1,000万円くらい。
長女「え!?そんなにあるの?」
二男「マジかよ!凄いな。」
母「こんなに財産を遺していたとは知らなかったし、軍用地料の収入も結構あったんだね。」

長男「ということで、当初話した通り、遺産分割協議書を作成したので、みんな署名して実印を押してもらいたい。」
二男「いや。兄貴これは押せない。想定を超える財産だぜ。僕らも権利があるのだから分けてもらいたい。」
長女「そうよ。お母さんが相続するのはいいけど、お兄ちゃんはもらいすぎ。いくら何でも年中行事に預貯金5,000万円と年間1,000万円も収入のある軍用地はもらいすぎ。」
二男「それに軍用地は年間賃料の50倍以上、高いところだと60倍近くで売れるそうじゃないか。そうすると沖縄市の土地は、5億以上の価値があるぞ!」
長男「今は売るつもりはない。お前たちも納得してたろ。とにかく署名して印鑑を押せ!!」
長女「絶対いや。私も家のローンを早く返したい。旦那の給料と私のパート収入じゃ、生活も大変なの。お父さんの財産があれば少し楽になる。」
二男「俺も息子が東京で大学に通ってる。お金がかかるんだ。新型コロナウイルスの感染拡大で店の売上も芳しくない。オヤジの遺した財産があれば、助かる。親父も俺の息子のことを可愛がったから、息子のために金を残したいはずだ。」
長男「そんなこと言っても。もう決めたことだろ。四の五の言わずに印鑑を押せ!!署名しろ!!」
二男の嫁「お兄さん。いくら何でももらいすぎです。前々から言いたかったけど、お兄さんはがめつすぎる。」
長男の嫁「あんた何を言ってるの?うちの旦那をバカにするな。」
長女「あなた達は関係ないのだから引っ込んでて!」
二男の嫁「関係なくはない。旦那のお金は私のお金でもある。相続財産もそう。」
長男の嫁「私もそうよ。旦那から大きなお金が入るから、ファーストクラスでニューヨークの豪遊旅行しような。と言われてるんだからね。」
長男「お前。馬鹿。それは言うな。」
二男「兄貴。なぁにが年中行事に使う金が必要だ!遊ぶ金じゃねーか。そんな事ゆるさん。」
長女「お兄ちゃんは何を考えてるの。こんなバカ嫁とは離婚しなさいよ!」
長男の嫁「何ですって!あなたこそなによ。バカ女。」
母「やめなさい。あなたたちはお父さんの仏壇の前で何してるの。」

ガタっと音を立てて父親の遺影が落ちる・・・
一同、遺影を見つめる。
心なしかお父さんの遺影が泣いているように見えた。

その時に玄関でチャイムがなる。

車のディーラー「こんにちは。沖縄自動車の山城です!沖縄太郎さんのハマーの納車にきました。1,000万円もの車のお買い物、ありがとうございました!」

一同、長男に刺すような視線を送る。

この一家の相続は、遺産分割協議は整わず、家庭裁判所での調停も不調に終わり、審判に発展したそうです。

相続は人を惑わせる

お金は、人を惑わせます。
あの人が、あんなことを言うとは思っていなかった、と相続問題に直面し、争いにつかれた人たちは言います。
関係のない周辺の人間が騒いだりします。
言葉は悪いのですが、外野がうるさいのです。

全てがそうではありませんが、相続とはそういったことなのです。
仲が良かった家族の間にも小さな波紋から大きな波に発展してしまうことがあるのです。

もしも、上記のケースで、お父さんが遺言書を作成し、お母さんの生活を守り、先祖代々続いた家を長男に承継させ、他の子供たちにも納得できるほどの財産を遺す内容を書き記していたら、この相続はスムーズにいったかもしれないですね。

遺言書は、故人の最終意思です。
基本的には皆が尊重するはずです。
貴方の遺した財産で、大事な家族が争わないようにしてほしいのです。

本日のお話は、僕が過去にご相談を受けた数件の話を組み合わせて、かなり脚色したフィクションですが、こんな問題は多々起きているのです。

円満かつ円滑な相続を実現するためにも遺言書を作成してくださいね。
遺言書を書けば、問題や争いが絶対に起きないとは言いませんが、あるのとないのとでは結果は違ってくることでしょう。
貴方の想いが家族を守ってくれると思います。

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遺言書は故人の最終意思であり最大限尊重される
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円満かつ円滑な幸せな相続の準備 遺言書

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今日のJAZZ

アート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズの《Moanin’》をB.G.M.にブログを書いています。
「Moanin’」とは、「苦しみうめくこと」と言った意味がありますが、奴隷制度に苦しんだ黒人の悲哀を表現したもののようです。
作曲はバンド・メンバーのピアニスト、ボビー・ティモンズ。
Moanin’》のイントロでは、ゴスペルに見られるコール・アンド・レスポンスが用いられていますが、牧師の息子だったティモンズだからこそのアイデアなのでしょうね。
苦しみを表した曲ですが、演奏はかなりカッコいいです。

相続セミナー・説明会情報

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「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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