【相談事例】家族に音信不通や行方不明の方がいるなら遺言書は必須。

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JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。

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音信不通の子供たち

以前にご相談を受けて遺言書を作成した案件です。
個人が特定されないように脚色を加えています。

ご高齢のご夫婦とお子様が4名(息子2名と娘2名)のご家族です。

息子2名は20年以上前から音信不通で、連絡が取れない状況だそうです。
ただ、知人からの情報では生存はしていることは聞いており、ご高齢のご夫婦は、敢えて探し出そうとは思っていないようです。

悲しい話ですが、沖縄では珍しいことではなく、多くの相続で、相続人の内の誰かが音信不通であったり、行方不明の案件はあります。

行方不明男性

一方で、娘二人は近くにいてくれて、何かとご高齢のご夫婦を助けてくださっているようです。

ご夫婦は自分たちの亡き後に、相続で娘たちが困らないように、準備をしたいとのことでした。

こういった推定相続人(相続が発生したら相続人となると推定される者)が音信不通などである場合では、相続の準備、すなわち遺言書は必須と考えられます。

なぜかというと、相続が発生した時に遺言書がなければ相続人全員で遺産分割協議が必要ですが、相続人の行方が分からなければ話し合いのしようがありません。

もちろん、戸籍を辿り、戸籍の附票を取得し、住所を特定すれば何らかの形で連絡が取れる方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、様々なことが懸念されます。

どんな懸念かと言うと、住所不定で住民票がない方。
音信不通や行方不明の方は戸籍はあるものの住居がなく、住民登録されていない方も多いでしょう。

また、お客様の息子さんは知人の情報で、生存確認はできているものの、多くのケースではそういった情報もなく安否不明ということもあるかと思います。

場合によっては失踪人であるとして裁判所での手続きなども行わなくてはならず、遺された相続人には大きな負担となるかもしれません。

仮に亡くなっていて、結婚されて、お子様がいれば、自分の知らない相続人(その配偶者や孫など)が出てくる可能性もあります。
そうなると相続人が多数に上り、遺産分割協議もままならないでしょう。

推定相続人の状況がわからないというのは、大きなリスクなのです。

ただし、そういった状況に何も手を打たないのは、さらに大きな問題を引き寄せる可能性がありますから、準備が必要であり、その準備が遺言書を書くことなのです。

冒頭でご紹介したお客様は、宅地、建物、墓地、お墓や現金預貯金などがあり、遺言書がなければ遺されたご家族が困ることが予想されます。

現状に鑑み娘さんお二人に相続してもらえるように、遺言書を作成しました。

もちろん、お客様の死亡後に息子さんたちが姿を現し「遺留分」の請求をする可能性がありますが、何もしないよりはましです。

もしも、推定相続人(相続が発生したら相続人となると推定される者)に音信不通や行方不明の者がいるのであれば、まずは居所や連絡先を把握できるようにしてください。

そして、自分の財産を死後にどうしたいのかをよく考えて、現状を踏まえ遺言書を作成されてください。

絆が切れかけたご家族の状況かもしれませんが、取り戻すことは考えない、考えられないと思ったとしても、遺される他のご家族(相続人)のために準備をされてくださいね。

ご家族の縁が薄くなってしまったことは残念ですが、遺されたご家族のために円満かつ円滑な相続の実現のために準備してください。

円満かつ円滑な幸せな相続の準備 遺言書

円満かつ円滑な幸せな相続の準備 遺言書

今日のJAZZ

ハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンスの《Days of Wine and Roses》をB.G.M.にブログを書いています。
たまたま見つけたのですが、ハーモニカのジャズは初めて聴きました。
どの楽器とも違う響きを持ってますね。
高い音色だけど、哀愁が感じられます。
ノスタルジックな音色と言ってもいいかもしれない。
リズム・セクションの演奏もご機嫌です。
ハーモニカと言えばスティービー・ワンダーや長渕剛しか知りませんでしたが、トゥーツ・シールマンスの名前はしっかり憶えておきたいと思います。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会

開催日時:令和3年8月25日(水) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:6名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
☎098-861-3953
✉お申込みフォーム
※件名に「8/25相続セミナー参加希望」とご記載ください。

・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
・会場は定員24名のところ6名(講師1名別)を開催定員としています。
・会場は換気し、ご参加者にはマスクの着用と手指消毒をお願いいたします。
・講師はマスク着用の上、講演いたしますことをご了承ください。
・感染拡大や緊急事態宣言の延長などにより中止とすることもあります。

ラジオ番組パーソナリティ

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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