相続などで解約・払戻されない預貯金の行方をご存じですか?

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今日は遺言執行の手続きで沖縄海邦銀行本店を訪れたのですが、投資信託の残高証明を取得するのに1週間ほどかかりました。
沖縄銀行は他支店のものでも本店で即日発行してくれましたが、琉球銀行は1週間たった今もまだ出てきません。
支店の残高証明を取得するのには時間がかかるようですが、このIT化が進み時代、今後相続が激増することが予想される中、こんなに時間がかかることがいいのかと疑問に思います。
どこの支店に口座があろうとも即座に残高証明を出せるように金融機関は準備してもらいたいと思います。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

沖縄海邦銀行本店

休眠預金等活用法の施行

今年1月から「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律(平成28年法律第101号)」(休眠預金等活用法)が施行されています。

どういった法律かというと、金融機関(※1)にある預貯金など(※2)のうち2009年1月以降、取引のない預貯金など(休眠預金)は金融機関から預金保険機構に移管され民間の活動資金に充てられるものです。

※1外国銀行を除く銀行、信用金庫、信用協同組合、労働金庫、商工組合中央金庫、農業協同組合、漁業協同組合、水産加工業協同組合、農林中央金庫
※2預金保険法、貯金保険法の規定により、預金保険、貯金保険の対象となる預貯金などです。具体的には、普通預金だけではなく、定期預金、貯金、定期積金などが対象

金融機関の預貯金などでは、毎年約1,200億円程発しており内500億円程度が払い戻され約700億円が休眠預金となっているそうです。

休眠預金等活用法では、毎年発生する休眠預金等を民間で活用するための仕組みが創られたのです。

その活用分野は民間が決めることとなっていますが、総理大臣の指定する「指定活用団体」が「資金配分団体」を通じて、民間の公益活動を行うNPOや団体に助成・貸付・出資をすることとなっているようです。

では、民間の公益活動とはどんなものでしょうか?

金融庁のHPにある資料にある基本理念等によると・・・

①休眠預金等の活用に関する基本理念等【第 16 条・第 17 条】
○休眠預金等を、民間公益活動(人口の減少、高齢化の進展等の経済社会情勢の急速な変化が見込まれる中で国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図ることを目的として民間の団体が行う公益に資する活動(①子ども及び若者の支援、②日常生活等を営む上で困難を有する者の支援、③地域活性化等の支援の3分野に係る活動)であって、これが成果を収めることにより国民一般の利益の一層の増進に資することとなるもの)の促進に活用
○民間公益活動の自立した担い手の育成及び民間公益活動に係る資金を調達することができる環境の整備を促進する。
○預金者等の預金等を原資とするものであることに留意し、多様な意見が適切に反映されるように配慮するとともに、その活用の透明性の確保を図る。
○大都市その他特定の地域に集中することのないよう配慮する。
○複数年度にわたる民間公益活動に対する助成等、社会の諸課題を解決するための革新的な手法の開発を促進するための成果に係る目標に着目した助成等その他の効果的な活用の方法を選択することにより、民間の団体の創意と工夫が十分に発揮されるように配慮する。
○宗教団体、政治団体、暴力団等は活用対象から除外

休眠預金が活用されるのは、
①子ども及び若者の支援
②日常生活等を営む上で困難を有する者の支援
③地域活性化等の支援
とされているようです。

具体的には、病気の治療困難者の支援、ホームレスの社会復帰支援などがあるようです。

いずれも社会問題となる中で、国や地方自治体が直接は支援が届きにくいところを休眠預金等を活用していく狙いがあるようですね。

個人的にはとてもいい取り組みだと思います。
ただ、これだけの大きなお金が動くのですから、不届き者が鼻を効かせてやって来る可能性もあるでしょう。
その辺は、しっかり指定活用団体と資金配分団体が監督・指導していってほしいですね。

また、休眠預金などはあくまでの預貯金者のものですから、本人から預金保険機構に請求があれば、預貯金者に「休眠預金等代替金(元本および利子)」が支払われる仕組みとなっているようです。

休眠預金等活用法について、もっと知りたい方は金融庁のHPをご確認ください。

相続でも発生する休眠預金等

休眠預金等は相続においても発生する可能性は高いですね。
例えば、故人の預貯金口座を遺族が把握していなかったケースや遺族は把握はしているけれでも相続手続きがなされないために預貯金がそのまま放置されているケースなどは、10年以上取引がないともしかしたら休眠預金等として取り扱われる可能性があります。

実際上は金融機関が預金者等の登録されている住所にハガキなどで通知して、宛先不明で戻ってきた口座については休眠預金として取り扱うようになっているよです。

僕も相続相談で、十数年もの間い遺産分割協議が整わないために預貯金に手を付けられないということを聞いたことがあります。
せっかく故人が遺した財産なのに、有効活用できないのはもったいない事だと思いませんか?

預貯金口座をお持ちの方は、遺言書で分割方法の指定をすることをお勧めします。
手続きが円滑に進められますからね。

なお、昨年の民法改正により今年の7月1日からは遺産分割前の預貯金の払い戻しも一定の割合でできるようになりますが、法定相続分であっても全額は引き出せななくなっています。

僕の琉球銀行の通帳

僕も県外にいたことがあるので、本土の金融機関にいくつか口座がありますが、解約の手続きをせずに10年以上が立っています。
残高はわずかですが、今回の休眠預金等活用法で困っている方の助けになるのであれば、それはそれでよかったかなと思っています。

今日のJAZZ

事務所で仕事をしながら聴くのは静かな演奏が多く、そうなると思いつくのがピアニスト、ビル・エヴァンス。
僕の少ない知識だとエヴァンスが一番に思いつく。
もちろん、Youtubeなどで「仕事をしながら聴くジャズ」「仕事がはかどるジャズ」「静かなジャズ」などを検索すれば沢山のジャズがでてくるけど、ジャズを楽しみながら癒しを求めるとエヴァンスを聴く方がいい。
今日はエヴァンスの兄ハリー・エヴァンスに贈った曲《We will meet again》を紹介する。
原因不明の自殺を遂げたハリーの死はエヴァンスに大きな衝撃を与えたと聞きます。
悲しみの曲ですね。

【相続セミナー・説明会情報】

〔自主開催セミナー〕

円満かつ円滑な相続を実現する遺言書~幸せな相続の準備~説明会

【開催概要】
◇開催年月日:令和元年9月24日(火)
◇時間:10:00~11:45
◇定員:先着12名
◇参加費:2,000円(税込)/名
※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話098-861-3953
◇メールお問合せフォーム
題名に「9/24セミナー参加申込」と入力お願いします

【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
駐車場有(説明会参加者無料)

詳細はここをクリック。

〔外部招へいセミナー〕

当事務所の行政書士城間恒浩が登壇予定の他機関が主催するセミナーです。

◇「一般社団法人那覇青色申告会」主催

タイトル:個人事業主のための相続と遺言
日時:令和元年9月4日(水) 午後2時から4時
会場:那覇青色申告会 会議室(那覇市泉崎1丁目13番23号 島田産業ビル2階)
定員:40名(定員に達し次第受付終了)
参加費:お一人様 会員1,000円 非会員3,000円
申込方法:℡098-868-8218 または お問合せフォームでお申し込みください
詳細:那覇青色申告会HP

◇「公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会」主催
タイトル:終活セミナー2部構成①親と子の二世代で始める!終活プランニング②円満な幸せ相続の準備
日時:令和元年9月21日(土) 午前10時から12時
会場:中城メモリアルパーク 終活サロン(中頭郡中城村字当間340番地)
定員:20名(定員に達し次第受付終了)
参加費:お一人様800円
申込方法:℡098-870-8218 または お問合せフォームでお申込みください
詳細:沖縄県メモリアル整備協会HP

◇「沖縄片付けLabo」共催
タイトル:トラブルを未然に防ぐ遺言相続と生前お片付けセミナー
日時:令和元年10月15日(火) 午前10時30分から12時30分
会場:沖縄県男女共同参画センター てぃるる 研修室2(那覇市西3丁目11−1)
定員:15名(定員に達し次第受付終了)
参加費:お一人様3,000円
申込方法:お問合せフォームでお申込みください
詳細:セミナー告知サイトならゆん

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると日本全国、世界中で聴けますよ。
JAZZのリクエストや遺言・相続に関する相談はこちらへどうぞ!

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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