知っててもらいたい財産に占める割合の大きな不動産の調査方法と注意点。

Pocket

JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えを書いています。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら幸いです。行政書士ジャジー総合法務事務所 バナー広告 20210804

遺産に不動産があった場合の調査方法

本日は、相続でも遺産に占める割合の大きい不動産の調査方法についての記事です。

不動産の調査方法とは、不動産の全部事項証明書(登記簿)や固定資産評価証明書の取得のことです。

なお、不動産の登記に係る業務は司法書士の業務の範疇ですから、相続手続きで必要な一般的なことを説明します。

僕も遺産分割協議書、遺言書や贈与契約書の作成の際に対象物が不動産の場合には必ず不動産の全部事項証明書を取得して確認します。

全部事項証明書、いわゆる不動産の登記簿ですね。
表題部には不動産番号、所在、地番、地目、地積など、権利部の甲区には所有者の情報、乙区には抵当権の情報などが記載されています。

不動産登記簿では、不動産がどこにある、どんな物件なのか、誰が所有者で、どんな権利関係があるのかなどの履歴が見れるわけですね。

不動産(土地や建物)を登記することで、公の帳簿として記録されます。
この登記は重要で、トラブルがあったときなどには第三者への対抗要件となりますから、相続に限らず不動産にまつわる手続きは全部事項証明書での確認は必須ですね。

不動産は大きな価値がありますし、取引の際に誰の持ち物なのかがはっきりしないといけないので、国が管理しているのです。

全部事項証明書は全国の法務局で取得できますが、誰でも、どこの土地や建物の情報を取得できます。
極端なことを言えば、沖縄にいて、北海道のにある他人の所有する不動産の登記簿を最寄りの法務局で取得できるわけです。
僕のお客様に説明すると驚かれることでもあります。

不動産登記簿 全部事項証明書 見本。法務局のサイトより。

全部事項証明書の交付申請の際には、取得の理由も聞かれることはありません。
印鑑もいりませんし、身分証明書の提示も必要ありません。
もちろん、交付申請者の欄には正しい情報を書くことは言うまでもありません。

しかし、全国のどの不動産の全部事項証明書が誰でも取得できることは、案外、知らない人が多いようですね。

個人情報の大切さが叫ばれるこの時代で、所有者情報などの個人情報(氏名、住所)が含まれているにも関わらずです。
それくらい、不動産の情報というのは大事なものなんですね。

少し前には大手不動産会社が、かなり高額な不動産の取引で地面師詐欺にあったニュースが世間を騒がせましたね。
その不動産会社が全部事項証明書を基に所有者の自宅を訪ねていれば防げていたことかもしれません。

もし、相続などで自分の権利があるような不動産があるなら、全部事項証明書を取得してみたら現状が分かると思います。

ちなみに、最近では全部事項証明書に記載される内容を法務省の「登記情報提供サービス」を通じてインターネットで取得することもできます。
全部事項証明書よりも安価に取得できますが、事前登録が必要で、個人の利用はクレジットカード、法人は預貯金口座から引き落としとなっています。
ただし、あくまでも情報なので、公の書類としては法務局で全部事項証明書を取得した方がいいでしょう。

また、「登記情報提供サービス」では商業全部事項証明書いわゆる法人の登記情報も取得可能です。

不動産の相続に関する民法・不動産登記法の改正

不動産に関しては、深刻な問題もあります。

全国的に所有者不明の土地や家屋の問題が表面化しており、災害時の復旧活動、安全管理や都市計画の面などから大きな問題となっています。

一説によると所有者不明の土地は九州と同程度の面積となっているそうで、国土の狭い日本では大きな課題となりますね。

所有者不明の土地とは、権利部の登記がされていなかったり、相続手続きが完了されておらず一見して誰が所有者なのかがわからないといったこともあるようです。

これまでは不動産の権利部の登記については、義務化されていなかったようで、相続が発生するとお金もかかることから、登記上は登記せずに亡くなった方の所有のままになっているような状況がかなり多くなっており、空き家・空き地問題につながっていることもあるようです。

そんな、空き家・空き地問題の解決策となりうる登記の義務化を定めた法改正がありました。

令和6年(2024年)4月1日以降は相続の発生した不動産については、相続登記が義務化され、怠った者は罰則があるそうです。

不動産の登記関係については、令和3年に民法と不動産登記法などの改正があり、令和5年(2023年)4月から段階的に施行されます。
不動産に関することは身近で重要な改正だと思いますので、皆さんにも知っておいてもらいたいところですね。

法務省のサイトが参考になります。

不動産の手がかりとなる固定資産評価証明書など

最後に、不動産の所在地などがはっきりしない場合には、故人の自宅に固定資産税の納税通知書が届いていないかを確認して、不動産の所在地などを確認してください。
納税通知書がない場合には、不動産の所在地の市町村で「固定資産評価証明」または「固定資産公課証明書」を取得すると判明すると思います。

なお、市町村によっては、固定資産税が課税されない不動産(墓地など)については、納税通知書には記載しないこともあるようなので、不動産のある役場で、故人の固定資産の全てについての固定資産評価証明を取得することで、全容がわかります。

ただ、不動産のある場所を特定できないと、固定資産評価証明書なども取得できないので、ご自身の不動産がどこになるのかを家族に伝えておくことは大事ですね。

僕もこれまでに、沖縄県内の方が県外に土地を所有しているとの状況に何度か会いましたが、家族も知らなかったといった事もありました。

また、建物については、未登記であることもあり、僕も相続手続きのお手伝いをする際に未登記の建物があるのは珍しくありません。
昔は、自分で家を建てたり、自己資金だけで建てたりして、金融機関から借り入れをすることなく家を建築することもあり、お金のかかる登記をしていなかったこともあるようです

未登記の建物については、固定資産評価証明書などを取得すると判明します。
そして、未登記の建物を相続した場合には、その未登記の建物がある市町村に「家屋の所有者変更届」(市町村によって名称は違います)を届出しなくてはならず、遺産分割協議書などの書面を添付する必要もあります。

遺言書の作成する際にも、未登記の建物を所有しているようでしたら固定資産評価証明書などの情報を基に明確に記載してください。

大きな財産または遺産の不動産の見落としのないようにしてくださいね。

土地と建物

土地と建物

今日のJAZZ

リー・モーガンの《I Remember Clifford》を聴いてます。
サックス奏者ベニー・ゴルソンが、親友であったトランぺッター、クリフォード・ブラウンが25歳の若さで交通事故で亡くなったことを悼み作曲した。
同じトランぺッターのモーガンの演奏が、スタンダード曲に押し上げたそうですね。
切なく、哀愁のある演奏で故人を悼む気持ちが伝わってきます。
今日はこの曲を捧げたいな。
上島竜兵さん、安らかに。

相続セミナー・説明会情報

外部講師セミナー

今から学ぶ終活と相続 ~幸せな相続の準備~

延期となりました。
日程が決まりましたら改めてお知らせします。

開催日時:令和4年5月14日(土) AM10:00~12:00
開催場所:Good Work 首里(那覇市首里山川町2-37)
定員:6名
参加費:1,000円(税込)
主催・お申込み・お問合せ:
有限会社オービック
☎050-5372-4497

【5/14(土)】今から学ぶ終活と相続 ~幸せな相続の準備~ セミナー開催!

自主開催相続セミナー

わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~

開催日時:令和4年5月28日(土) AM10:00~11:20(80分)
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:8名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
☎098-861-3953
✉お申込みフォーム
※件名に「5/28相続セミナー参加希望」とご記載ください。

・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
・会場は定員24名のところ8名(講師1名別)を開催定員としています。
・会場は換気し、ご参加者にはマスクの着用と手指消毒をお願いいたします。
・講師はマスク着用の上、講演いたしますことをご了承ください。
・感染拡大、医療現場の状況や緊急事態宣言などの発令により中止とすることもあります。

ラジオ番組

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

Pocket

The following two tabs change content below.

城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください