押さえておいてもらいたい不動産と預貯金債権の遺産分割協議書の作成のポイント。
JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えを書いています。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら幸いです。
金融機関の遺産分割協議書のサンプル
誰かが亡くなり、相続が開始すると、遺言書の有無を確認し、遺言書がなければ、相続人全員での遺産の分け方の話し合いをする遺産分割協議が必要となります。
そして、その話し合いの結果を書面にまとめるのが、遺産分割協議書です。
話し合った内容を書面にして、相続人全員が署名と捺印(実印)をすると完成です。
ちなみに遺産分割協議書は記名・捺印でもいいのですが、僕は当事者が自らしっかりと確認したことを証するためにも署名と実印の押印をお願いしています。
また、遺産分割協議書に使用する印も法定化されてはいませんが、不動産の登記や金融機関の相続手続きでは印鑑登録証明書を求められますので、実印を使用した方がいいでしょうね。
昨日のブログでは、不動産の遺産分割協議書の作成のポイントについて、書きましたが、本日は、不動産と金融機関の遺産分割協議書のひな形を紹介します。
相続人が4名で、遺産が不動産(土地1筆、建物1棟)と金融機関(2行3口座)のとてもシンプルな遺産分割協議書のひな形です。
遺産分割協議書(サンプル)
被相続人:沖縄 太郎
生年月日:昭和20年3月4日 死亡年月日:令和3年10月1日
最後の本籍:沖縄県那覇市松尾三丁目777番地
最後の住所:沖縄県那覇市松尾3丁目111番1号
被相続人沖縄太郎の死亡により開始した相続につき、共同相続人沖縄花子、沖縄一郎及び琉球美子は沖縄太郎の遺産を次の通り分割することに合意する。
なお、上記共同相続人以外には他に相続人はいない。
1.次の不動産は沖縄一郎が取得する。
(1)次の土地
所 在:那覇市松尾三丁目 地 番:111番1
地 目:宅地 地 積:234.56㎡
(2)次の建物
所 在:那覇市松尾三丁目 111番地1 家屋番号:1番1 種類:居宅
構 造:鉄筋コンクリートブロック造陸屋根2階建
床 面 積:1階 155.00㎡ 2階 140.00㎡
2.次の預金債権は沖縄花子が取得する。
(1)沖山銀行
➀ニライカナイ支店 総合口座 1111111
②グスク支店 普通預金 222222
(2)琉川銀行 山頂支店 普通預金 0333333
なお、以上の預金債権に関し、解約・払戻手続き、関係資料・書類の受領及び手続きに係る一切を相続人を代表して沖縄花子が行うことに全ての相続人が合意し、その権限を与える。
3.後日判明した遺産は、改めて協議し、取得する者を定める。
(又は「後日判明した遺産は、沖縄花子が取得する。」)
上記のとおり協議が真正に成立したことを証するため、この協議書3通を作成して各自署名捺印し、各1通を所持するものとする。
令和3年12月3日
住所 沖縄県那覇市松尾3丁目111番地1号
相続人(沖縄 花子 亡沖縄太郎の妻)
(署名・捺印)
住所 沖縄県那覇市松尾3丁目111番地1号 2階
相続人(沖縄 一郎 亡沖縄太郎の長男)
(署名・捺印)
住所 沖縄県那覇市泉崎8丁目9番地10号
相続人(琉球 美子 亡沖縄太郎の長女)
(署名・捺印)
ポイントとしては、黄色のハイライトの部分ですが、相続人を確定していることと、万が一、後日判明した財産があった時にどうするのかを決めておいた方がいいことです。
不動産の情報は法務局で取得する全部事項証明書(登記簿)の通りに記載してください。
ちなみに、不動産の全部事項証明書(登記簿)は、全国の法務局で、誰でも、日本国内の登記されている不動産であれば取得できます。
金融機関の情報は通帳に記載の通りの情報(金融機関名、支店名、口座種別、口座番号)を明記してください。
また、遺産分割協議書のサンプルに記載している通り解約や払い戻し手続きについて、相続人の代表者を決めておくとよろしいかと思います。
手続きがスムーズになると思います。
沖縄県内金融機関の相続手続きの統一化
僕はかねてから金融機関の相続手続きは様式なども含めて統一すべきだ、と話してきました。
ブログにも何度かその記事を書いています。
2020年3月19日金融機関は相続手続きを画一化・統一化すべし!
2021年3月9日【金融機関の相続手続きへの提言】お客様本位というならば、金融機関は相続手続きを画一化し、様式も統一すべきですよ。
このほど2022年2月1日から沖縄県内の主要金融機関(沖縄銀行、琉球銀行、沖縄海邦銀行やコザ信用金庫)では、相続届の様式を統一するとの報道がありました。
利用者も金融機関も助かることでしょう。
良かったです。
僕の訴えが聴いたのかな?(笑)
ちなみに、沖縄県内主要金融機関の相続手続きについては、次のブログを参考にしてください。
今日のJAZZ
トランぺッター、村田浩さんの《Dig》をB.G.M.にブログを書いています。
4月23日(土)に僕のお気に入りのジャズ・クラブ「Parker’s Mood Jazz Club」(那覇市久茂地)でのライブの映像です。
村田さんに加え、クラブのオーナーでギタリストの城間巧介さん、ベーシスト高尾英樹さんとドラムがセバスティアン・カプテインのカルテットです。
とてもホットな演奏ですね。
生で聴きたかったなぁ。
相続セミナー・説明会情報
自主開催相続セミナー
「わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~」
開催日時:令和4年4月26日(火) AM10:00~11:20(80分)
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:8名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
098-861-3953
お申込みフォーム
※件名に「4/26相続セミナー参加希望」とご記載ください。
・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
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・感染拡大、医療現場の状況や緊急事態宣言などの発令により中止とすることもあります。
ラジオ番組
「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
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