知ってますか?秘密証書遺言という特徴のある遺言方式について。

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JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えを書いています。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら幸いです。行政書士ジャジー総合法務事務所 バナー広告 20210804

昨晩(3/2水)はラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz)をお聴きいただきました皆さん、ありがとうございました。
少しの時間でもジャズで癒され、僕の専門の話がお役に立ったのなら嬉しいです。
選曲リストです。
オープニング:ソニー・ロリンズ《St. Thomas》
2曲目:キャノンボール・アダレイ《Autumn Leaves》
3曲目:ジョン・コルトレーン《Slow Blues》
エンディング:ロイ・ハーグローブ《Invitation》
次回の放送は、3月16日(水)午後9時からとなっています。
ジャズのリクエストや終活、相続、遺言書へのリクエストをお待ちしております。
お楽しみに!

ラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz) 収録 20220228

おもろまちアップルタウン2階のFMレキオのスタジオにて、収録の合間にパチリ。

秘密証書遺言の作成支援

午前中は、秘密証書遺言の公証のため那覇公証センターに、遺言者のお客様と出向いてきました。
僕は筆者および証人として携わりましたので、お客様の想いの詰まった遺言書が完成して、ホッとしました。

また、お客様もとてもホッとされていた。
ご依頼から完成まで、約1か月ほどでしたが、とてもスムーズでした。
お客様の考えが一貫していて、僕もその考え方に共感しましたので、スムーズだったと思います。

気持ちよく仕事ができました。

ところで、本日、完成させた秘密証書遺言ですが、遺言書の普通方式の一つです。
特徴としては、ワープロでの作成が可能で、代筆もできる。
遺言書に日付は不要ですが、署名と捺印が必要で、封筒に封入し、遺言書に使用した印で封印する必要があります。
遺言書を封印した封筒を事前に予約した日に公証人役場に持参し、公証人、証人2名以上の前で、自分が作成せいした遺言書であること(代筆者がいれば筆者の名前、住所、職業など)を口授します。
あとは、公証人役場が用意した封筒に封入し、遺言者、公証人と証人が署名捺印して完成です。
公証人の手数料は一律11,000円です。
公正証書遺言が、遺贈者の人数や財産の価額によって手数料が決定されるのとは、異なる点です。

また、公正証書遺言は原本が公証人役場で保管されますが、秘密証書遺言は自分で保管する必要があり、紛失、廃棄や改ざんなどに気を付けなくてはなりません。
ちなみに自分で全文を自書などをして作成する自筆証書遺言も自分で保管する必要がありますが、後述する法務局での保管制度を活用することで、紛失、廃棄や改ざんなどのリスクが軽減されます。

なお、秘密証書遺言と法務局で保管する自筆証書遺言以外は、相続開始後(遺言者の死後)、家庭裁判所での検認及び開封手続きが必要になります。

公正証書遺言は公証人が関与しますので、法的な問題もリスクが低くなります。
もし、自筆証書遺言や秘密証書遺言を作成するなら、専門家にチェックしてもらうことは必須だと思います。

なぜなら、一般の方の作成する遺言書は不備が多く、実現性が低いものがあるからです。
行政書士などの専門家のチェックはしてもらってください。

遺言書の方式、種類と特徴

以下、遺言書の種類と特徴をまとめています。

大きく分けると普通方式と特別方式の2種類です。
細かく分けると以下の通りです。

1.普通方式

(1)自筆証書遺言・・・全て自らが書いて作成する。2019年(平成31年)1月13日からは財産目録はワープロ等での作成が可能となってます。
(2)公正証書遺言・・・公証人に作成してもらう方式。証人2名が立ち会う。
(3)秘密証書遺言・・・内容を秘密にするという趣旨があります。特徴は代筆可能でワープロでもOK。公証人、証人2名立会いのもと封緘。公証人及び証人は遺言の内容を知ることはなく、公証人は遺言者が秘密証書遺言を作成したことだけを認証してくれます。

2.特別方式

(1)隔絶地遺言・・・伝染病などで隔離している方が書く。
(2)危急時遺言・・・病気や飛行機事故などで死が迫っているときに書く。証人3名以上の前で遺言者が口授し証人の一人が筆記し遺言書を作成し証人が署名捺印する。作成した遺言書は家庭裁判所で「確認の審判」を受ける必要がある。

特別方式の遺言はめったに作成されることはないのではないでしょうか、僕も危急時遺言の作成に筆者・証人として、一件だけしか携わったことがありません。

相続セミナー資料「遺言書の方式について」

相続セミナー資料「遺言書の方式について」

良く見聞きするのは、普通方式の自筆証書遺言ではないでしょうか。
ドラマや映画などで、自分で全文を書いて、作成年月日を記載し、署名と捺印をして作成している場面などが出てきたりしますね。

公正証書遺言は公証人役場で、証人2名以上の前で公証人に遺言内容を口述して作成するものです。

秘密証書遺言の特徴は、遺言の内容を秘密にしたい場合に活用できますが、一方で、作成の際にワープロの使用も可能で、また第三者に代筆してもらうことも可能です。
最もワープロまたは第三者に代筆してもらって作成した遺言書に署名と印を押すことは必要とされており、遺言書を封入し、遺言書に押印した印と同じもので封印する必要があります。
あとは、その封書を公証人役場で証人2名以上の前で公証人に対して、自分が作成した遺言書であり、代筆者がいればその者の住所と氏名を申述して、封書に公証人、証人と遺言者が署名捺印すると完成します。

公証人は遺言の内容まで確認しませんが、この遺言が秘密証書遺言であることだけは公証してくれるのです。

第三者が代筆も可能なので、僕がワープロで作成して、遺言者であるお客様に署名捺印と封印をお願いして作成してます。
遺言の内容は専門家である僕がかかわっていますので、法的な要件は備えていることは言うまでもありません。

こういったことから、僕のお客様はご高齢なこともあり、秘密証書遺言の作成依頼も増えているのです。

遺言書参考書籍

自筆証書遺言の要件緩和

2018年(平成30年)に民法相続分野の改正があり、その中で自筆証書遺言の要件緩和がありました。
2019年(平成31年)1月13日から施行されています。

改正前は自筆証書遺言は全て自書しなくてはならなかったのですが、改正により不動産や預貯金などの財産目録はワープロ作成が可能となりました。

また、不動産の登記簿(全部事項証明)や預貯金通帳のコピーを添付することでも良くなったのです。

財産目録の作成は案外大変なものですし、誤字や脱字があるとあとあと困ったことになるかもしれないので、自筆証書遺言の作成が容易になったと言えます。
ただし、ワープロで作成した財産目録や不動産登記簿等のコピーの全てに、遺言書本文と同じく本人の署名と捺印は必要ですので、お気を付けください。

自筆証書遺言は自分で作成できますが、必ず行政書士などの専門家にチェックしてもらったほうがいいのではないかと思います。
折角の遺言書が法的要件を欠いていたら残念なことになりますからね。

なお、自筆証書遺言については、2018年(平成30年)の民法相続分野改正により作成に係る要件緩和(2019年1月13日施行)と法務局が保管する新制度が創設(2020年7月10日施行)されています。

詳しくは次のブログを参照してください。

今日のJAZZ

トランぺッター、マイルス・デイヴィスの《‘Round Midnight》を紹介します。
マイルスがコロンビア・レコードに移籍して発表した第1作目のアルバム『’Round About Midnight』に収録された演奏です。
初めてのレギュラー・バンドで、マイルス、ジョン・コルトレーン(サックス)、レッド・ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラム)のクインテットです。
まだ、無名のコルトレーンを加えてのバンドでしたが、歴史に残る名演を次々に発表します。
‘Round Midnight》もその一曲ですね。

相続セミナー・説明会情報

自主開催相続セミナー

わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~

開催日時:令和4年3月24日(木) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:8名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
☎098-861-3953
✉お申込みフォーム
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・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
・会場は定員24名のところ8名(講師1名別)を開催定員としています。
・会場は換気し、ご参加者にはマスクの着用と手指消毒をお願いいたします。
・講師はマスク着用の上、講演いたしますことをご了承ください。
・感染拡大、医療現場の状況や緊急事態宣言などの発令により中止とすることもあります。

ラジオ番組

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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