知っててほしい、遺言書を作成するタイミング。


JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。

行政書士ジャジー総合法務事務所

遺言書の作成支援は経験豊富な士業へ

2か月ほど前に、切羽つまった状況で、遺言書の作成をお手伝いしたお客様がいます。
2年ほど前から、とある士業に遺言書作成の協力を依頼したのだけど、なかなか進まなくて、最後はさじを投げられて困っていたとのことでした。
途中で投げ出してしまうような士業もどうかと思いますが、何か事情があったのでしょう。

しかし、僕は緊急性がある状況でしたの、直ぐに対応させていただきました。

お客様とお会いしてから4日後には、お客様の望む遺言書が完成したのですが、お客様はびっくりされていました。
「2年間かかってできなかったのに、こんなに短期間でできるのか。」

こんなことを言うと思いあがった発言かもしれませんが、遺言書作成支援を行う士業(弁護士、司法書士、税理士、行政書士)でも経験が少ないとなかなか進まないと思いますので、相続や遺言書作成について相談する相手は経験豊富な方にすることをお勧めします。

僕は開業して6年目ではありますが、様々な相続や遺言書を見てきましたので、ご協力できることはあると思います。

遺言書を書くタイミング

冒頭にご紹介したお客様の事例は、本来なら、税理士を交えて相続税のシミュレーションや相続税対策もすべきなのですが、そんな猶予もないと判断して、ご協力させていただきました。

本来であれば、そんな切羽詰まった状況での遺言書の作成は、避けたいことです。
しかし、どんな場面でも遺言書の作成が必要と感じられる方には、できる限りのご協力をしたいと感じています。

このような状況を経験した僕なりの遺言書を書くタイミングを解説します。

基本的には、思い立ったら書けばいいとは思います。
たた、敢えて言うなら以下のタイミングかなと思っています。

○結婚した時:配偶者に財産を遺すようにする
○子供が生まれた時:配偶者と子供に財産を遺す
○離婚した時:子供または親に財産を遺す
○個人事業主または会社経営を始めた時:事業の継続性を考えて財産を遺す
○家を購入した時:配偶者または子供に家を遺す
○退職した時:人生の終盤を考えて財産の遺し方を考える
○60歳から70歳の間:元気なうちに遺言書を完成させる

家族ができた時、事業を始めた時や大きな買い物をした時などは遺言書を書くタイミングだと思います。

しかし、年を重ね判断能力が劣ったであろうと思われるときに遺言を書くとなにかと不備も出てくる可能性もあるかもしれませんし、思いもよらぬ健康上の問題も出てくるかもしれません。

個人差はあると思いますが、高齢になれば判断能力や集中力が低下することもあると思います。
もちろん、ご高齢でもお元気な方はいらっしゃいますが、自分の健康状態に自信を持てない方もいるかもしれません。
そうなると、遺言書を書く上で、様々な不備が出てくるかもしれません。
遺言書は厳格な法的な要件があり、一つでも要件を欠くと全体が無効になりますから。

少し前に相続相談に来られた80歳の方が「僕はまだ遺言書を書く年齢ではないと思ってるんだよね。元気だから。」とおっしゃっていました。
僕はその方が健康に留意し、この先も元気でいらっしゃるために色々な努力をしていることを理解しつつも、年齢的なリスクについてお話ししました。
元気な人でも、突然予期せぬことが起こる可能性があるのは、やはりご高齢の方です。
僕の親戚や知り合いの方もつい最近までで元気だったのに、寝たきりになったり亡くなったりしたケースが沢山ありますから。

自筆証書遺言法的4要件

また、あまりにも高齢なときに書いた遺言は、相続人も遺言を書いた当時の遺言者の能力を疑い、いざ相続が開始したら、遺言のことでいろいろと争いが起こる可能性があります。
最悪のケースでは突然に意思判断能力を失うケースもあるかもしれません。
脳や心臓の疾患で寝たきりの状態になるかもしれませんし、重度の認知症に陥るかもしれません。

ですから、遺言書は健康状態や判断能力に不安がないうちに書いたほうがいいかもしれません。

僕は65歳から70歳の間くらいでは遺言書を書いておくといいのではないかと思いますよ。

ただ、遺言を書くというのはあまり楽しいものではないかもしれないですね。
自分の死を意識して書かなくてはならないのですから。

ですから、なかなか若いうちに書こうという気にならないかもしれません。

しかし、あなたの死後、あなたの遺した財産がもとで、大事なご家族が争わないように、是非、遺言は書いておくことをお勧めします。

ちなみに、遺言書は15歳以上であれば、未成年であっても単独で書くことが出来ます。
遺言書を書くタイミングは、あなたの判断能力がしっかりしている、「今」なのだと思います。

遺言書を書ける人

今日のJAZZ

ドラマー、アート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズの《Along Came Betty》をB.G.M.にブログを書いています。
ノスタルジックな演奏です。
昔のジャズといった感じです。
こんな感じの演奏も好きですね。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

(中止)わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会

沖縄県の緊急事態宣言が8/22(日)まで延長されたことから、今月7/27(火)の相続セミナーは中止とさせていただきます。
ご参加をご希望されていた皆様、大変申し訳ございません。
来月は8/25(水)に予定しており、セミナー内容、時間、場所、定員、参加費は同様の予定です。
詳細が決まりましたら、当サイトにて告知いたします。
(7/15追記)

開催日時:令和3年7月27日(火) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:6名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
☎098-861-3953
✉お申込みフォーム

新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。

ラジオ番組パーソナリティ

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。


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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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