沖縄で継続的にある質問の一つ「軍用地・公用地の相続・贈与」のこと。

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JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県の県庁所在地である那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、おなたの知りたい相続や遺言の話を中心に書いています。

東京オリンピック2020の延期が決まりましたね。
東京での開催が決まってから日本中が楽しみにしていた大会でしたから残念ですが、致し方ないですね。
しかし、中止ではなく延期ですから、来年の開催を楽しみにしたい。
選手の皆さんが全力で競技できなければ、オリンピックも盛り上がらないですからね。
そして、オリンピックが無事に開催され、盛り上がるためには新型コロナウイルスの収束は必須でしょうから、世界中の新型コロナウイルスが終息することを願いたいと思います。

さて、明日(3/26木曜日)に予定しておりました第48回相続セミナーより良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止と決定しております。
次回の開催は4月28日(火)の予定ですが、新型コロナウイルスの状況によっては中止することもあります。
本格的に行政書士の仕事を始めてから毎月開催しております相続セミナーですが、ご参加ご希望の方は継続していらっしゃいますので、今後も開催できる状況にあれば継続してまいりますので、当ブログのセミナー・説明会案内をチェックしてください。
ご参加をご希望されていた皆様にはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

軍用地・公用地の相続・贈与

沖縄特有の財産に公用地、いわゆるアメリカ軍基地、自衛隊基地や那覇空港用地などがあります。
特に沖縄にあるアメリカ軍基地は広大で、戦前は沖縄県民が暮らしていたり、農業を営んでいた場所などです。
返還予定となっている普天間基地を始め大きな施設もありますね。
嘉手納飛行場は極東最大のアメリカ空軍基地と言われています。
アメリカ軍基地のある場所は往々にして、便利な場所で返還後には商業施設などが立ち並び経済の中心地となることも多い。
那覇市新都心や北谷町美浜周辺もそうですね。

全て無条件で変換してもらいたいですね。
普天間基地を返還して、辺野古に新基地を建設するなんて言語道断です。
ここは平和の島沖縄なんですから。

沖縄における在日米軍基地、在日米軍専用施設の面積は沖縄県面積の約10%、沖縄本島の約18%を占めている(ウィキペディアより)

沖縄における在日米軍基地、在日米軍専用施設の面積は沖縄県面積の約10%、沖縄本島の約18%を占めている(ウィキペディアより)

話がそれたので、元に戻します。
その公用地・軍用地も多くの地主がいます。
その土地も売買はもとより相続や贈与の対象になります。

公用地の売買は年間賃料の〇〇倍で取引されていますが、数年前まで40倍前後だったのが、今は55倍前後(好条件だと60倍に迫る)で取引されているそうです。
つまり、年間賃料が100万円なら55倍で取引されたなら5,500万円で売れるわけです。
55年分の賃料を一括で受け取ると考えたらいでしょう。

しかし、沖縄の不動産はバブルの様相を見せており、そろそろ頭打ちで落ち着くのではないかと不動産屋さんにお話を聞いたことがありました。
また、新型コロナウイルスの影響で沖縄の主要産業である観光業・サービス業は大打撃を受けており、不動産の活況をけん引していた観光・サービス業の景気後退で不動産への影響も出てくるかもしれません。

なんにせよ、これだけ高額で取引される公用地・軍用地なのですから相続や贈与においては税金がかなりかかるのではないかと考えられます。

ところが、公用地や軍用地の相続・贈与時の評価は市場価格よりもかなり低いのです。
理由は、その評価方法にあります。

相続や贈与時の公用地・軍用地の評価は市区町村が定める固定資産評価額に国税庁が定める「公用地用の評価倍率表」による倍率をかけて、さらに0.6(返還予定のない土地については地上権割合として△40%可能)を乗じて計算します。

国税庁の定める倍率は公用地・軍用地の施設ごとに決まっています。
倍率表は国税庁のHPをご確認ください。

例えば、アメリカ軍施設(嘉手納飛行場)に貸している土地(登記上の地目:宅地)が約1,000㎡で、年間賃料は約200万円、固定資産評価額は約2,100万円でした。

この土地を55倍で売ったとすると1億1,00万円となります。
いわゆる市場価格です。

一方で、相続や贈与の際の評価額は、固定資産評価額(2,100万円)に嘉手納飛行場の宅地の倍率(3.5倍)をかけて、さらに0.6を乗じた4,410万円が評価額となるのです。

沖縄県 公用地用の評価倍率表 令和元年分。国税庁HPより抜粋。

沖縄県 公用地用の評価倍率表 令和元年分。国税庁HPより抜粋。

市場価格は1億1,000万円で、相続・贈与の際の評価は4,410万円。
その差は6,590万円、約40%ほどの評価となります。

公用地や軍用地は年間賃料も入ってきて資産価値はあるけれども相続や贈与時には評価が低いのです。
ですから、現金に余裕がある方は公用地・軍用地を買い求めて、現金を減らし、または借金をして遺産を減らすことで、相続(税)対策をしているのです。

相続・贈与の場合の公用地・軍用地の評価は税理士が行いますが、僕も提携する税理士がいますので、トータル的に対応いたします。
また、相続の際には公用地・軍用地以外の遺産も含めて相続税の計算がされますし、贈与の際には贈与税以外にも、受贈者(贈与を受けた側)は不動産取得税、登記の際の登録免許税、行政書士の契約書作成報酬や司法書士の登記報酬などもかかりますので、案外お金はかかるものです。

公用地・軍用地の売買をした時には、売った側は譲渡所得税、翌年度の国保税・住民税に影響があり、買った側は不動産取得税や登記の際の登録免許税が必要ですし、不動産会社が間に入った場合には手数料や司法書士の報酬なども必要でしょう。

公用地や軍用地の相続や贈与のご相談も承っておりますので、お考えの方はご相談ください。

今日のJAZZ

サックスの音色が好きで、サックス奏者の演奏を好んで聴いてます。
今日はデクスター・ゴードンの《Star Eyes》をBGMにブログを書いてます。
ゴードンの野太いテナーがいいですね。

相続セミナー・説明会情報

自主開催セミナー

より良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会

開催年月日:令和2年3月26日(木)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止いたします。
お申込みいただきました皆様、大変申し訳ございません。
次回開催は4月28日(火)の予定ですが、新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から中止することもありますので、ご了承ください。(令和2年3月11日決定)

詳細はこちらをクリックしてください。

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
「行政書士がラジオ番組?」と不思議に思ったらこちらをクリックすると理由が分かります。

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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