琉球王国末裔の遺言書が無効となった理由とは?


はま寿司の「みずたこ」。歯ごたえがあり、美味しかった。

今日は部活終わりの次男坊のリクエストで、全国チェーンのはま寿司へ。
次男坊ははま寿司が好きらしい。
安くてネタは小さいけど、僕ら二人には満足の味です。
二人で29皿平らげでお腹一杯になりました。
夕飯はいりません(笑)
こんばんは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

琉球王国末裔遺言書花押事件

さて、皆さん突然ですが、「花押」をご存知ですか?
「かおう」と読みます。
こんなものです。

戦国武将などの花押。ウィキペディアより。

戦国時代の武将や文化人が自分の書いた手紙などの名前の後に書き記し、使っていたもののようです。
印鑑ではありません。
花押は書いているんですよ。

この花押が、ある裁判でクローズアップされました。

平成28年に遺言書に押印の代わりに書かれた花押が、有効かどうか争われた事件で、最高裁判所は「花押」は遺言書に必要な、押印に代わるものではなく、遺言書は「無効」の判決を下しました。

この事件は、沖縄県の琉球王国名家の末裔が遺した遺言書に、「家督や財産は次男に相続させる」むねの遺言書を遺していたようですが、署名と花押が書かれていたのですが、本遺言の内容に不服がある相続人が、押印がないことから、遺言書としての要件を欠いていおり、遺言書は無効であることを争ったのです。
最終的には、最高裁判所で、花押は遺言書に必要な押印とは認められなかったのです。

遺言者は、最高裁判所で無効の判決が出ましたので、相続人は、遺言書によらず遺産分割をすることになります。

琉球王国末裔遺言書花押事件については、ここをクリックしてください。

このニュースを聞いた時には、これまでの慣習にこだわってはいけないな~ということ。

定かではありませんが、おそらくこの一族の遺言書は、このようにして残されてきたのではないのかなと思います。
そして、今回、争いになって、この「花押」の問題が顕在化したのではないかと思うのです。

せっかく書いた遺言書が無駄になった事例です。

自筆証書遺言書の4つの法的要件

上記のケースでは、押印が必要なところ、押印がなされず、花押が書かれていたことが遺言書の無効判決となりました。

では、自分で書く遺言書を自筆証書遺言書といいますが、法的要件はどんなものがあるのか?
確認していきましょう。

自筆証書遺言書が有効に成立するための要件は4つあります。
これを一つでも欠くと遺言書は無効になるのです。

自筆証書遺言書の書き方(法的4要件)。

1.全文自書・・・全て自分で書く。ワープロや代筆は不可。
ただし、平成31年1月13日から財産目録はワープロや不動産登記簿・通帳のコピーを添付するのでもOK。添付書類には全てのページに署名と捺印をすること。
2.作成年月日記載・・・(例)2016年6月6日など明確に書く。「吉日」は不可。
3.署名・・・氏名を自書する。
4.印鑑を捺印・・・実印、銀行印または認印。指印もOKだが「花押(かおう)」は不可。

遺言書は法的に有効かつ公平な内容とすることが求められる

上記の琉球王国末裔遺言書花押事件ケースは、そもそも遺言書の内容が、次男のみに財産が相続されるということを不満に思った兄弟が訴えたものでした。
遺言書の内容があまりにも不公平であったところに、「花押」があり、無効の遺言書と判断されたのです。
確かにこれまでの習慣などで「花押」などを使う一族もあると思いますが、今回の最高裁の判決をうけて、しっかりと遺言書の法的要件を確認したほうがいいと思いますね。
せっかく書いた遺言書が無効となり、相続がスムーズになされないまたは相続人の争いとなっては本末転倒です。
ですから、遺言書は法的要件を満たすようにしっかり書きましょう。
そして、あまりに不公平な遺言書は、書かないほうがいいでしょうね。
かえって争いの種になりますから。
上記の判決で、遺言書が無効となったということは、もし同時に遺産分割について争っているのであれば、大変ですよ。
この琉球王国の末裔の財産はちりじりばらばらとなり、今までのように一族では維持できないかもしれないからです。
そして、なにもこれは財産をもっている家庭だけが抱える問題ではありませので、皆さんもお気を付けください。

今日のJAZZ

ジャズのアルバムやレコードのジャケットはオシャレで、目を引くものが多い。
今日は美女のポートレイトが目を引くトランペッター、マイルス・デイヴィスのアルバム『Someday My Prince Will Come』(いつか王子様が)を紹介します。
ジャケットの女性はマイルス・デイヴィスの2番目の奥さんフランシス・テイラー。
このアルバム以外にも表紙を飾ること2度ありましたが、マイルスの暴力性に耐えかねて出て行った。
肝心のアルバムはディズニー映画「白雪姫」の挿入歌ですが、マイルスのバンドが美しいアンサンブルを奏でています。
ディズニー音楽のジャズアレンジも多く、名演が多数ありますね。

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【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
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スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると日本全国、世界中で聴けますよ。
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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