数千万円の大金もいらないと思うようになるほどの相続争い・・・

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今日は急ぎの仕事が入ったので、当初の予定を変更して対応してますが、想定外のことが起きるのが人生ですね。
予定を組みなおしてくださったN様、ありがとうございます。
こんにちは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

数千万円の遺産もいらないと思うようになる相続争い

以前に、相続が開始している方の息子さんから、こんな相談がありました。

「自分の父親が、相続人で、相続財産が全部で数億円あって、父親も数千万の財産を受け取る権利があるんだよね。
でも、相続争いでウンザリした父親が相続放棄したいと言っている。」

そんな話でした。

状況を聞いてみると、母親がなくなって、相続開始は約半年前、遺言書はなく、相続人は数名。

相続人の皆がいおいろ自分の都合ばかりを言ってきて、遺産分割協議もできない状況で、相談者のお父さんは、ウンザリして相続を放棄したいとのこと。

ただし、このケースでは、相続の放棄は難しいケースでした。
「相続放棄」は、「相続を知った日から3か月以内」に、家庭裁判所に申し立てすることになってます。

相続人は、自分の母親がなくなって、半年経過しており、相続が開始したことを6か月前には知っていたわけですから。

しかし、今回は珍しいケースではあると思います。
通常、「相続放棄」は相続財産のうち負債(マイナスの財産)が多い場合に行うことがほとんどだからです。

相続する財産が借金ばかりだと、相続するのは嫌ですもんね。
でも、今回のケースでは、相続財産は数千万円になる可能性があるので、本人が負債をおうこともありません。

ただただ、遺残分割協議で、他の相続人と話し合うことにつかれ、ウンザリしたので、財産はいらないと思ったようです。
相続人皆さんが、言い分を通そうとしているようなので、確かに難しい案件だと思います。

僕が遺産分割協議書の作成依頼を受けてもかなり時間のかかるケースなのかな、と思います。

相続分の譲渡

今回の相談者のお父さんは、お金にも困ってないし、生活はできているようなので、「相続はしない!」と堅い決意のようでしたので、僕は、他の相続人への「法定相続分の無償での譲渡」を提案しました。

「法定相続分の譲渡」とは、簡単に説明すると、遺産分割協議が完了していないことを前提として、自分の相続分を他の相続人または第三者に譲渡することで、譲渡を受けた人は相続分の割合がそれだけ増えて、譲渡した人は遺産分割協議から外れることができる制度です。

今回のケースでは、相続人同士がもめていますから、譲渡した人は遺産分割協議から外れるので、すっきりするかもしれません。

でも、譲渡を受けた人の相続分の割合は増えますので、相続人同士のバランスが崩れて余計に、こじれる可能性はあるかもしれないです。

その辺も説明したうえで、ご提案させていただきました。

なお、法定相続分の譲渡は、有償でも無償でも可能ですが、有償の場合には譲渡した人にも相続税が課税されます。

また、法定相続分の譲渡は、法定相続人以外の第三者にも譲渡できますが、その場合には余計に遺産分割協議がややこしくなる可能性もありますね。

まったく関係のない人が、遺産分割協議に加わってくるわけですから。

遺言書を書くことで争いは回避される

いずれにせよ、今回の相談内容は、お金が欲しくて争いになったというよりも、感情のもつれから、数千万円もの財産を相続などしたくないと思ったまれにみる例でした。

遺言書さえあれば、相続人がこんな思いをしなくていいのですけどね。

大切な家族が争わないように、遺言書はちゃんと書きましょうね。

しかし、数千万円の相続財産もったいないですね。
せっかく、遺した財産が負の遺産になってしまった事例です。

今日のJAZZ

ジャズのアルバムで1,000枚枚以上セールスし、今も売れ続けているアルバムがあります。
トランぺッター、マイルス・デイヴィスの『Kind of Blue』です。
ジャズファンならずとも聞いたことのある演奏が収録されていると思います。
マイルスが新たなモード・ジャズと言われる手法で挑んだアルバムです。
ジャズを聴くならこのアルバムから入ってもいいんじゃないかなと思います。
トランペットがマイルス、テナー・サックスにジョン・コルトレーン、アルト・サックスがキャノンボール・アダレイ、ベースがポール・チェンバース、ドラムスがジミー・コブ、ピアノにはウィントン・ケリー(《フレディ・フリーローダー》のみ)とビル・エヴァンス。
そうそうたるメンバーが素晴らしいアンサンブルを奏でています。
エヴァンスは、マイルスのバンドを脱退していましたが、マイルスが、このアルバムにはエヴァンスが不可欠と考え、本アルバム作成にはエヴァンスが加わっています。
マイルスのバンド・メンバーでピアニストのウィントン・ケリーは収録のために訪れたスタジオにエヴァンスがいて、自分の出番はないと考え、とても混乱していたそうです。
マイルスは事前に知らせなかったのでしょうか?(笑)
また、収録されている《ブルー・イン・グリーン》はマイルスの作曲となっているようですが、実際はエヴァンスが作曲したもののようです。

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中学生でもわかるやさしい相続と遺言のはなし~幸せな相続の準備~説明会

【開催概要】
◇開催年月日:令和元年6月29日(土)
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【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
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【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると日本全国、世界中で聴けますよ。
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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