相続はただでさえ複雑なのに、沖縄特有の事情が輪をかける。


今日は今年最初の自主開催の相続セミナーでした。
会場はいつものホームグラウンドの事務所から徒歩3分ほどの沖縄県教職員共済会館「八汐荘」。
3名のご予約でしたが、1名キャンセルがあり2名のご参加でした。
少人数だったので、適宜、質問を受けながら進められて参加者も喜んでいらっしゃいましたね。
僕の名刺にも興味津々で、「なんで、人生はJAZZだ!経営もJAZZだ!なんですか?」なんて言う質問もありました。
ご参加者とそういったコミュニケーションがとれるとセミナーもとてもやりやすいですね。
こんにちは。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

沖縄特有の相続事情

「沖縄特有の相続事情が105分でわかる」相続セミナー

今日の相続セミナーのタイトルは沖縄特有の相続のことが105分でわかる ~幸せな相続の準備~ 説明会でした。
相続は十人十色ですが、地域性も出るのではないかと思います。
沖縄特有の事情があるということです。
僕がこの2年間ほど相続のご相談を承っている中で、感じたことです。
そんなお話をさせてもらったのですが、ご参加者の皆さんも自分のことに置き換えて真剣にお聴きくださいました。

沖縄特有の事情としてお話したのが、以下の4点。

1.祭祀主宰者のこと(トートーメー、お墓)
トートーメー(位牌)の承継には沖縄では禁止事項があり、今ではそれを守っているとトートーメーを継ぐ人がいなくなるのではないかということも危惧されています。

(問題点)
・沖縄特有の位牌継承事情(4大タブー)※
・祭祀承継者が全財産を引き継ぐ?
・祭祀主宰者がいない。

(原因)
・多様な家族の在り方
・権利意識の高まり
・伝統的な風習に乗っ取った祭祀ができない

※【トートーメー継承4大タブー】
①女性が位牌を承継してはならない
(イナグ・ガンスの禁止)
②父系の血族以外の血筋が入ってはいけない。
(タチー・マジクイの禁止)
③長男が承継すること。
(チャッチ・ウシクミの禁止)
④兄弟の位牌を同じ仏壇においてはいけない
(チョーデー・カサバイの禁止)

【解決策】
◇昔のやり方に固執しない
◇祭祀の在り方を現状に合わせて考える
◇祖先は子孫を祟ったりしない
◇祭祀主宰にはお金がかかることを理解してもらう

2.問題先送り(てーげー)
沖縄の人の気質が問題になる事もある。

(問題点)
・相続の準備がされていない(遺言書なし)
・相続の手続きは面倒
・相続のことで話し合うことがなかなかできない

(原因)
・てーげー(いいかげん)
・なんくるないさ(本来は人事を尽くして天命をまつだが・・・)

【解決策】
◇相続が円満かつ円滑に進むように準備する
◇家族で話し合う
◇自分の代でなんとかする気概を持つ
◇自分たちで何とかならなければ専門家に相談する

3.子供・兄弟・親戚が多い
子供や家族が多いことはいいことである。
賑やかだし、助け合える、しかし相続となるとリスクとなる可能性がある。

(問題点)
・相続財産を十分に分割できない
・遺産分割の話し合いする相手が多すぎる
・相続人は様々な事情を抱えている

(原因)
・相続財産は限られている
・遺言書がない
・相続人の権利意識の高まり

【解決策】
◇割り切った考えも必要
◇家族に十分に説明する
◇経済的に余裕があれば保険の活用など

4.主な相続財産が居住用不動産
沖縄の主な相続財産が不動産であり、居住用だと分割もしにくい。

(問題点)
・沖縄の主な相続財産は不動産(約63%) ⇒ 福岡は約30%
・居住用不動産は分割は困難
・軍用地や公用地の所有者も多い

(原因)
・現金・預貯金が少ない
・相続対策がされていない

【解決策】
◇居住用不動産は住むべき人が住めるようにする
◇軍用地・公用地などは分筆して相続させる
◇経済的に余裕があれば保険の活用など

過去にも同様のブログを書いてるので、参考にしてもらいたい。

沖縄の人には知っててもらいたい沖縄特有の相続事情。

答は一つでない

セミナーでもお話したことですが、沖縄特有の相続事情が絡んできたときに、解決策は一つとは言えません。
もちろん相続自体がそうなのですが、沖縄特有の事情を考えるとより複雑になります。

しかし、必ず解決策はあります。
家族で話し合い、しっかりと状況を共有し、遺言書に遺すことです。
ご本人の意思を家族にしっかり伝えることがとても大事です。

特に先祖代々続くお仏壇やお墓を承継することはとても大事なことだと思いますから。

もし、自分自身やご家族だけでは解決できないときには専門家に相談してみてください。

今日のJAZZ

相続セミナーの会場ではJAZZでお客様をお迎えするのですが、今日流していたマイルス・デイヴィスの≪Dear Old Stockholm≫がとても心地よかったので、紹介します。
多くのジャズメンが演奏してますが、マイルスの演奏もしっとりとしていてとてもいいですね。
この曲はもともとスウェーデンの民謡で、サックス奏者のスタン・ゲッツがヨーロッパに滞在中に現地のミュージシャンに教えてもらって、アメリカに持ち帰った曲だそうです。

【相続セミナー・説明会情報】

「円満かつ円滑な相続の準備 ~幸せな相続の準備~ 説明会」(仮題)

【開催概要】

◇開催年月日: 平成30年2月27日(火)
◇時間:午前10:00 ~ 11:45  ◇定員:先着12名
◇参加費:2,000円(税込)/名  ※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話 098-861-3953
◇メール お問合せフォーム 題名に「2/27セミナー参加申込」と入力お願いします

【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」 3階 小会議室
那覇市松尾1-6-1 駐車場有(セミナー参加者無料)

【ジャジーのJAZZツアー開催中】

僕の通うJAZZクラブParker’s Mood Jazz Club」 でのジャジーのJAZZツアーの詳細はこちら

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00から21:50
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市まで、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならAndroidはGoogle Playで「FMレキオ」、iPhoneはApp Storeで「Tunein Radio」で聴けます。
JAZZのリクエストや遺言・相続に関する相談はこちらへどうぞ!

【連絡先】

〒900-0014 沖縄県那覇市松尾1丁目15番7号 2階
電 話 098-861-3953
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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