遺言書は新しい日付の遺言が有効だけど古い遺言書の全部が無効とならないケースもある。

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設営後の会場 ジャズを流して参加者を待ちます

今日は自主開催の相続セミナー「いまさら聞けない終活と相続と遺言のはなし~幸せな相続の準備~説明会」を自宅兼事務所から徒歩3分ほどの沖縄県教職員共済会館「八汐荘」にて開催しました。
自主開催の相続セミナーはこれで32回目ですが、今日も3名のにお越しいただきました。
お一人は先日の「終活フェア2018」でご相談をお受けした方で、僕のセミナーを聞いてみたいとわざわざ西原町からお越しいただきました。
ありがたいですね。
また、ご参加者からも嬉しい感想をいただきました。
「遺言書作成の仕組みがよく理解できました。公正証書(遺言)の作成方法がわかりました(必要条件)やはり遺言書は必要だ!」(西原町男性)
「今日の講話は大変参考になりました。いろいろな説明ありがとうございました」(那覇市男性)

来月は12月21日(金)に同様の説明会を開催する予定です。
セミナーのご案内が記事の下の方にありますので、参考にされてください。
こんばんは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

遺言書は新しい日付のものが有効になるが・・・

今日のセミナーで質問のあったことです。
「遺言書を書き直そうと思うけど、前に書いた遺言書はどうしたらいいですか?」

原則として、日付の新しい遺言書が有効となります。
ですから、自筆証書遺言の場合には日付もしっかり書かないといけなくなっています。

しかし、2つの遺言書があり、前の遺言書全部が全部無効となり、新しい遺言書だけが有効になるわけではありません。

遺言書の内容に相違がある部分だけが、新しい遺言書が有効になるのです。

まずは、完全に内容の違う遺言があった場合の事例です。
遺言者のAが、下記のよう内容の遺言書を2018年3月1日に書いていたとしましょう。

(2018年3月1日の遺言書概要)
「不動産の甲は、長男Bに相続させる。丙銀行北支店普通口座000000は、二男Cに相続させる。」

その後、遺言者Aは遺言を2018年11月1日に書き直します。

(2018年11月1日の遺言書概要)
「不動産の甲は、二男Cに相続させる。丙銀行北支店普通口座000000は、長女Dに相続させる。」

最初の遺言と次の遺言の内容が全く変わっていますので、最初の遺言が無効になり、新しい日付の遺言が有効になります。

 

次に遺言書の一部が違う場合です。

(2018年3月1日の遺言書概要)
「不動産の甲は、長男Bに相続させる。丙銀行北支店普通口座000000は、二男Cに相続させる。」

その後、遺言者Aは遺言を2018年11月1日に書き直します。

(2018年11月1日の遺言書概要)
「不動産の甲は、長男Bに相続させる。丙銀行北支店普通口座000000は、長女Dに相続させる。」

どちらも不動産の甲については、長男のBに相続させるとしていますが、預金は二男Cから長女Dに変更になっています。
この場合にも後に書いた遺言書が有効になります。

 

さらに、一部のみ変更になっている遺言書です。

(2018年3月1日の遺言書概要)
「不動産の甲は、長男Bに相続させる。丙銀行北支店普通口座000000は、二男Cに相続させる。」

その後、遺言者Aは遺言を2018年11月1日に書き直します。

(2018年11月1日の遺言書概要)
「丙銀行北支店普通口座000000は、長女Dに相続させる。」

この場合には、新しい遺言書では不動産の甲については何も触れていないので、変更ないものとして扱われ不動産の甲は長男B、預金は長女Dが相続することになります。
ただ、このような変更の仕方は混乱をきたす可能性もあるので、できれば全文を書き直すことも考えたほうがいいかもしれないですね。
または、一部を変更する場合には、その部分だけを変更し、それ以外は前に書いた遺言書の通りとするといったような但し書きをしておくといいかもしれません。

 

もしも、遺言の全文を書き換えた場合には、古い日付の遺言書を廃棄することをお勧めします。
破り捨てるのです。
もし、両方残っていると一般の人には法律上の解釈で混乱をきたすかもしれませんし、新旧の遺言書を見比べた相続人から不平不満が出る可能性もあります。
相続人の中には「前の遺言書の内容の方が良かった。新しい遺言書は納得いかん。」とか思う人もいて、余計な問題を引き起こすこともあるかもしれませんから。

今日は自筆証書遺言書の法的要件の一つである日付に関係する話題でした。

今日のJAZZ

さて、今週はピアノ特集として、ご紹介していきたいと思います。
ピアニストもたくさん紹介したい人がいるのですが、やっぱりこの人かな。
ビル・エヴァンス。
僕が最初に覚えたピアニストの名前です。
その美しい旋律に毎日のように聴いていることがありました。
エヴァンスも多くの名盤・名演を残していますが、僕が好んで聴いていたのが《My Foolish Heart》。
うつむきながら、思いつめたように演奏するエヴァンスは「自分の愚かな心」を感じていたんでしょうか。
僕も自分の馬鹿さ加減にうんざりする時に聴くようになったように思います。
エヴァンス、ベーシストのラリー・バンカーとドラマーのチャック・イスラエルとのトリオによる演奏です。
エヴァンスの繊細なタッチによる綺麗な演奏ですが、力強さも感じます。

【相続セミナー・説明会情報】

「いまさら聞けない終活と相続と遺言のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会」

【開催概要】
◇開催年月日:平成30年12月21日(金)
◇時間:10:00~11:45
◇定員:先着12名
◇参加費:2,000円(税込)/名
※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話098-861-3953
◇メールお問合せフォーム
題名に「12/21セミナー参加申込」と入力お願いします

【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
駐車場有(説明会参加者無料)

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると聴けますよ。
JAZZのリクエストや遺言・相続に関する相談はこちらへどうぞ!

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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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