遺産の分け方を話し合うことが簡単だと思っているなら大間違いです。そんな人に知ってもらいたいこと。


今日はブラックボードを見たご近所の方が相続のご相談にお見えでした。
1年ほど前から買い物に行く途中に、事務所の前のブラックボードを楽しみに読んでくださっていたそうです。
最初は、カフェか何かできたのかと思っていたら行政書士の事務所で以外だったそうです。
遺言・相続の専門であることも書いてたりするので、そのことを覚えていて今回のご相談に繋がったわけです。
地域の皆さんとのコミュニケーションツールとして書き始めたブラックボードが、ご近所の方のお役に立っているようで、嬉しいですね。
最近は一週間おきくらいにしか書いてませんが、更新の回数を増やしたいと思います。
こんばんは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

ブラックボード 事務所前の通り

遺産分割協議は全員で行い全員の同意がないと有効ではない

誰かが亡くなると相続が開始します。
相続においては亡くなった方を被相続人、ご遺族のうちで被相続人の財産を承継する権利のある方を相続人と言います。
相続が開始すると被相続人の財産は包括的に相続人の共有となります。

遺言書があれば、遺言書の効力が発生して遺言書の内容に従って手続きを行えばいいのですが、遺言書がない場合には共有状態になった遺産をどのように分割するかを相続人全員で話し合う必要があります。
相続人全員で遺産の分割方法を話し合うことを遺産分割協議といい、その結果を書面にしたのが遺産分割協議書といいます。

遺産分割協議では、現金、預貯金、株式、宝飾品、美術品や不動産などをどのように分けるかを相続人全員で話し合う必要があるのです。

遺産分割協議のポイントは、二つです。
1.相続人全員でおこなうこと
2.相続人全員の合意が必要なこと

全員で行うとは、法定相続人であれば誰も欠けてはいけないのです。
例えば、未成年、認知症、行方不明、反社会勢力、強欲であるからと言って、その方たちを除外して遺産分割協議はできません。
必要に応じて、代理人、後見人、保佐人、補助人や財産管理人を家庭裁判所で選任してもらわなくてはいけません。
必ず、相続人全員で遺産分割協議はしなくてはならないのです。

また、まだ聞かれることですが、女性だからと言って遺産分割協議に加わることができないということはありません。
女性だから遺産分割には入れない!という男がいるとしたら時代錯誤もいいところです。

さらに遺産分割協議を難しくしているのが、相続人全員の合意です。

遺産分割協議は、多数決ではダメです。
一人でも反対する者がいたらダメです。
多数決で決めて、反対しているものに意見を押し付けるのも後々問題が出てくる可能性があります。

僕がこれまで、ご相談を受けた事例では、相続人は兄弟たった二人なのですが、まったく意見が合わず、話し合いもできないがために家庭裁判所で調停、審判までした方がいます。
また、相続を放置していて相続人が50名近くまでなったのですが、どうにか49名は合意したものの残り1名がどうしても頭を縦に振らずに、相続手続きが完結しない案件もありました。

いくら家族とはいえ、お金の話をするのは大変ですよ。
気が重くありませんか?
なかなか皆で話をすることができない上に、合意を図るのは困難を伴うこともあります。

相続は、世の中の2大トラブルの原因であるお金と人間関係の問題が絡んでくるのですから話し合いが大変なのは相続に難くないでしょう。
また、経験した人はその肉体的にも精神的にも大変な負担だと思います。

家族が争わないようにするためにも遺言書を書こう

遺産分割協議が大変なことはなんとなくわかってもらえたでしょうか?
世の中では、相続のことで大変な思いをしている方がたくさんいらっしゃいます。
貴方も何かしら聞いたり、見たりすることがあったのではないでしょうか。

では、自分の遺した財産で家族が争わないようにするにはどうしたらいいのか?

ズバリ申し上げると「遺言書」を書くことです。

遺言書は故人の最終意思です。
ご家族も最大限の尊重をしてくれると思います。

もちろん、遺言書は完全に相続争いを予防できるのか、というとそれは無理かもしれませんが、遺言書があるのとないのとでは、まったく手続きが違ってきます。

家族を争いに導くような相続にならないように、しっかり準備してください。
円満かつ円滑な相続を実現するためにも遺言書を書いてもらいたいと思います。

今日のJAZZ

なんだか追い立てられるように仕事をしています。
誰にも追い立てられていないのですが、自分で焦っています(笑)
こんな時にはジャズを聴いて落ち着くのが一番です。
そんな時にまっだきに思い浮かぶのがピアニストのビル・エヴァンスの《Waltz For Debby》(ワルツ・フォーデビィ)です。
エヴァンスの繊細なピアノ、スコット・ラファロのベースとポール・モチアンのドラムスが綺麗なハーモニーを奏でています。
聴いていると胸のあたりがスーっとしますね。
疲れた時に聴くと癒されます。

【相続セミナー・説明会情報】

「中学生でもわかるやさしい相続のはなし ~幸せな相続の準備~ セミナー」

【開催概要】
◇開催年月日:平成30年6月27日(水)
◇時間:午前10:00~11:45
◇定員:先着12名
◇参加費:2,000円(税込)/名
※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話098-861-3953
◇メールお問合せフォーム
題名に「6/27セミナー参加申込」と入力お願いします

【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
駐車場有(説明会参加者無料)

詳細はこちらをクリック

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならAndroidはGoogle Playで「FMレキオ」、iPhoneはApp Storeで「Tunein Radio」で聴けます。
JAZZのリクエストや遺言・相続に関する相談はこちらへどうぞ!

【連絡先】

〒900-0014沖縄県那覇市松尾1丁目15番7号 2階
電話098-861-3953
FAX098-862-8641
メールお問合せフォーム


The following two tabs change content below.
アバター画像

城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください