知ってますか?不動産の贈与で気を付けなくてはならないお金のこと。
JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は200件以上、相続相談は400件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを日々感じ、「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて確信しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外の好きなジャズのこと、日常や僕の想い・考えを書いています。
本ブログが少しでもお役に立ちましたら幸いです。
今夜(1/5水)9時からはラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz)の放送です。
今年第1回目の放送となりますが、今年も毎月第1&3水曜日の午後9時からの2回の放送とないますので、よかったら聴いてくださいね。
今夜もご機嫌なジャズを選曲していますので、お楽しみに!
また、専門の終活、相続と遺言書のこともお話ししていますので、参考になりましたら幸いです。
財産の主な承継方法である贈与と相続について考える
僕は遺言・相続専門の行政書士ですが、財産の生前贈与のご相談や手続きのご依頼も多い。
年明けも一件、不動産の贈与契約の準備を進めています。
スムーズに移転できるようにお手伝いしたいと思います。
相続も贈与も財産の承継に関わることではありますからね。
贈与に係る当方でできることと言えば、具体的には贈与契約書の作成ですが、不動産であればその後の所有権移転登記のために司法書士に繋ぎますし、贈与税のことは税理士に引き継ぎます。
また、不動産によっては地目変更や分筆などもあるので、土地家屋調査士とも連携します。
なんにせよ、お客様の考える財産の承継について、最適な方法でスムーズに財産承継が進められるようにお手伝いさせていただいております。
最近、特に多いのが親から子または祖父母から孫への贈与に関するご相談です。
贈与する財産は不動産と現金が圧倒的に多いですね。
ただ、不動産の財産としての評価は高いので、生前贈与をするとなると税金が思いのほかかかったりしますし、士業に手続きを頼むとそれなりの報酬もかかります。
ですから僕は不動産を贈与したいと考えていらっしゃる方がいれば、税金のことなどについても気を付ける必要があり、必要に応じて税理士と連携して案件にあたっています。
一例をあげてみましょう。
ちなみに、令和3年10月14日現在の法令に基づいていますが、相違がある場合には法令を優先されます。
沖縄県で、不動産(土地・建物)を親から子へ贈与する時または相続する時に考えられる税金関係をシミュレーションしてみましょう。
相続または贈与対象物件は次のとおり。
〇土地の評価:2,000万円(路線価)、1,400万円(固定資産評価額)
〇建物の評価:500万円(固定資産評価額)
不動産の贈与について
1.贈与契約書の印紙税:@200×2枚=400円
2.登録免許税:
(1)土地;1,400万円(固定資産評価額)×1,000分の20=280,000円
(2)建物;500万円(固定資産評価額)×1,000分の20=100,000円
(3)小計;380,000円
3.贈与税:
(1)課税価格(土地2,000万円(路線価)+建物500万円(固定資産評価額))ー110万円(基礎控除)=2,390万円
(2)2,390万円(課税価格)×45%(特例贈与財産摘要税率)ー265万円(控除額)=8,105,000円
(3)小計;8,105,000円
※特例贈与財産摘要税率とは、20歳以上の受贈者(子や孫など)が父母や祖父母などの直系尊属から贈与により財産を取得した場合のその財産に係る贈与税額の計算で使われる税率です。一般の贈与税額は特例贈与よりも高くなっています。また、累進課税ですので評価額が大きくなれば税率も上がります。詳しくは国税庁のサイトを参照してください。
※贈与者が60歳以上の祖父母や父母、受贈者が20歳以上の子や孫で相続時精算課税制度が使えるのであれば、贈与時においては2,500万円までの評価財産なら非課税となり、相続が発生したら税金を清算することも可能です。
4.不動産取得税:
(1)土地;1,400万円(固定資産評価額)×2分の1(沖縄特例措置令和6年3月31日迄)×3%=210,000円
(2)建物;500万円(固定資産評価額)×3%(住宅用家屋)=150,000円
(3)小計;360,000円
※(2)の建物は特例措置に該当すればで評価額から控除できる制度もあります(令和6年3月31日までの予定)。
詳しくは沖縄県のサイトを参照してください。
5.税金合計:8,845,400円(相続時精算課税制度が適用可能なら740,400円)
不動産の贈与には、かなりの税金がかかることがわかるでしょう。
特に不動産取得税は見落としがちな税金であり、忘れたころに都道府県から納税通知書が届きますから、驚かないようにしてくださいね。
実際に手続きをするのであれば、贈与契約書の作成、所有権移転登記、贈与税の申告・納付等で専門家の士業(行政書士、司法書士、税理士)に支払報酬も15万円から20万円前後はかかります。
不動産の相続について
一方で、相続ではどうなるでしょうか。
1.登録免許税:
(1)土地;1,400万円(固定資産評価額)×1,000分の4=56,000円
(2)建物;500万円(固定資産評価額)×1,000分の4=20,000円
(3)小計;58,000円
2.相続税: 相続財産は上記不動産のみと仮定
(1)課税価格(土地2,000万円(路線価)+建物500万円(固定資産評価額))ー3,600万円(基礎控除相続人1名と仮定)=̠▲1,100万円(マイナスとなるので相続税課税なし)
(2)小計;0円
※上記不動産以外に相続財産がある場合でも基礎控除(3,000万円+600万円×相続人の数)の範囲内であれば相続税は非課税。詳しくは国税庁のサイトを参照してください。
※相続時精算課税制度を選択していいた場合でも基礎控除の範囲内であれば相続税は課税されない。
3.不動産取得税:相続では課税なし
4.税金合計:58,000円
先に説明した贈与と同じ条件で比べると相続における税金はかなり軽減されることがわかると思います。
ただし、相続においても遺言書の作成、遺言書がなければ遺産分割協議書の作成や相続登記などで専門家である士業(行政書士、司法書士)に依頼するのであれば報酬も15万円から20万円前後はかかります。
また、相続税が発生するケースであれば相続税に加え、相続税の申告納付に税理士の力を借りると報酬がかかるでしょう。
税金面を考えると生前贈与よりも相続を待ったほうがいいのかもしれません。
しかし、財産の移転は当事者の状況や財産を持っている方の気持ちの問題もありますから、生前贈与したほうがいいのか、相続を待ったほうがいいのか、それはケースバイケースで考えたほうがよろしいでしょう。
また、不動産を受け取った側(受贈者)は上記の初期費用(イニシャルコスト)とは別に、固定資産税が毎年課税されますので、固定費・継続費(ランニングコスト)のことも頭に入れて検討する必要がありますね。
そんなことを踏まえた相談も増えているので、僕は司法書士や税理士と連携して対策を練り、ご提案させていただいております。
また、こちらの記事では不動産を事例としましたが、現金を贈与する場合でも、暦年課税、相続時精算課税や祖父母から孫への教育資金などの贈与の特例などをうまく活用すると、親や祖父母が下の世代に対して、効果的な経済援助ができるのではないでしょうか。
念のため申し添えますと、相続税や贈与税の計算や税務署への申告は税理士が行うもので、行政書士はできません。
僕は税理士と連携して対応します。
相続や贈与で、行政書士がお手伝いできるのは遺言書の作成、遺産分割協議書の作成や贈与契約書の作成が代表的なものですが、単なる書類の作成ではなく、その相続や贈与が良い手続きなのかも知識や経験を基にしてアドバイスさせていただきます。
皆さんも不動産や財産のスムーズな承継を考えるのであれば、お近くの専門家にご相談してみてくださいね。
今日のJAZZ
ジャズの父サッチモことルイ・アームストロングとベルマ・ミドルトンの《Saint Louis Blues》をB.G.M.にブログを書いています。
今夜のラジオ番組でも選曲していますが、二人の歌声が楽しげに絡み合うところもあり、ご機嫌です。
NHKの朝の連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」ではルイ・アームストロングがヒロインの名前の由来となっています。
同ドラマではジャズも沢山流れてくるので、楽しいですね。
相続セミナー・説明会情報
自主開催セミナー
「わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会」
開催日時:令和4年1月26日(水) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:8名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
098-861-3953
お申込みフォーム
※件名に「1/26相続セミナー参加希望」とご記載ください。
・新型コロナウイルス感染拡大予防のため完全予約制となっております。
・会場は定員24名のところ8名(講師1名別)を開催定員としています。
・会場は換気し、ご参加者にはマスクの着用と手指消毒をお願いいたします。
・講師はマスク着用の上、講演いたしますことをご了承ください。
・感染拡大、医療現場の状況や緊急事態宣言など発令により中止とすることもあります。
詳細はこちらをクリック
ジャズ・ライブ情報
僕がナビゲーター(MC)を務めるジャズ・ライブが来年2月にあります。
初心者でも楽しめるライブになると思いますので、足を運ばれてくださいね。
メンバー:銘苅盛通Quintetー銘苅盛通(tp)こはもとヨーダ正(as) 瀬川真悟(pf)高尾英樹(wb) 田場龍之介(dr)
ナビゲーター:ジャジー城間
日時:2022年2月20日(日) open17:30 start18:00
場所:ミュージック・バーSOUND M’s(国際通り・那覇市久茂地3丁目29−68ー3F)
予約:090-1067-8055
チャージ:大人2000円 学生1000円 小学生以下無料
オンライン配信:https://meka.base.shop/items/56464175
ラジオ番組
「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
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