個人事業主こそ相続の準備が必要で、遺言書も必須と思う理由。


昨日は個人事業主が所得税の申告をする際にお手伝いしてもらう一般社団法人那覇青色申告会の相続セミナー「個人事業主のための相続と遺言」で登壇させていただきました。
ここ4年程毎年お話をさせていただいていますが、個人事業主の先輩を前に少し恐縮します。
しかし、僕の専門である相続遺言のことであり、個人事業主こそ相続の準備は必須だとおもっているので、大事な機会だと思っています。
アンケートでは「とても参考になった。」「遺言書の重要性が分かった。」「子供たちのことも考えて準備したい。」など嬉しいご火葬も多々ありました。
毎年、このような機会を下さる那覇青色申告会に感謝です。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

相続セミナー「個人事業主のための相続と遺言」(主催:一般社団法人那覇青色申告会)鉄板ネタの力道山の相続のはなし。

個人事業主が亡くなった場合の相続

個人事業主は年に一度確定申告をしますが、その際に必ず棚卸をしていると思います。
自分の商品や原材料の原価などを出して、確定申告するのです。

商品の相続財産としての評価方法はいくつかありますが、基本的には個別に評価するのが原則となっているようです。
商品の評価方法は税理士の業務の範疇なので、詳しくは説明しませんが、相続の観点からすると個人事業主もしっかり相続対策をすべきでしょう。

個人事業主が相続対策をする意味は、
1.事業の継続
2.相続税対策
の2点が重要になってくると思います。

事業の継続

沖縄では個人事業主も多く、家族で営んでいるということもあると思いますが、個人商店の代表者が亡くなれば、その後の事業をどのように継続するかは重要な判断だと思います。

ご家族で商売をしていたのであれば、相続人のうち商売に主要な役割を担う人が相続するのが筋だと思いますから、比較的スムーズに事業承継もされるかもしれないですね。
しかし、個人事業主同士が共同で事業をしていたとすると少しややこしく、厄介な問題も持ち上がるかもしれません。
というのも共同で事業を行っていたのであれば、一方の共同経営者が亡くなると相続人が財産を相続するわけですから商品なども相続人の権利が発生してきます。

もしも、相続人の意見が合わないようなことがあるとこれまでのような商売ができなくなることもあるかもしれません。
また、相続人が共同事業者と事業継続を望まなければ、商品を遺され共同経営者が買い受ける必要や贈与(無償譲渡)を受けることも交渉しなくてはならないかもしれないですね。
しかし、個人事業主の財産も高額になれば、相続人が権利を主張したり、残された共同経営者が購入するにも多額の費用が掛かる可能性もあります。

事業の継続性を考えるのなら、誰に事業を承継してもらうのかとよくよく考えて、遺言書を書いておくことは大事なことだと思います。

相続税対策

さらに、もう一つの商品に関する「相続税」の問題です。
有形の商品を扱っている個人事業主は、確定申告時の棚卸商品、いわゆる在庫もそんなに多くならないように税務面での対策もされているのではないかと思いますが、それでも事業を営む上での最低限の商品在庫というのは必要でしょう。

既述したように個人事業主の事業用資産も相続財産となります。
もしも扱っている商品が高額だとすると相続税の対策も必要でしょう。

自動車、宝石、美術品、骨董品などなど一つ一つの商品が高額になることもあると思います。
もしかしたら実店舗用の不動産を所有していることもあるかもしれないですね。
売価が相続財産評価額になることはないにしても商品全体を積み上げていくと相続税の財産評価は高額になる可能性もあります。
また、個人事業主の自宅不動産、自動車などの事業用資産以外のものを相続財産になりますから、それらも加えると相続税の基礎控除も超えてしまうことはあるかもしれません。

今年の1月からは「個人版事業承継税制」が活用できるようになっています。
これまで、家族経営等の法人などには法人版事業承継税制はありましたが、「個人版事業承継税制」は個人事業主向けの相続税・贈与税の納付猶予または免除制度です。
国税庁のHPには次のように説明されています。

個人版事業承継税制は、青色申告(正規の簿記の原則によるものに限ります。)に係る事業(不動産貸付事業等を除きます。)を行っていた事業者の後継者として円滑化法の認定を受けた者が、個人の事業用資産を贈与又は相続等により取得した場合において、その事業用資産に係る贈与税・相続税について、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。

個人事業主の皆さんは自分に万が一のことがあった場合の事業の継続と相続税対策については、しっかり考えておかなければいけないと思います。

今日のJAZZ

昨晩のラジオ番組「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオ80.6Mhz)でゲストが選曲されたのがデイブ・ブルーベックの《When You Wish Upon a Star》(星に願いを)でした。
ご存じの方も多いのではないかと思いますが、ディズニー映画「ピノキオ」の挿入歌ですね。
デイブ・ブルーベックはディズニー音楽をジャズ・アレンジしたアルバムも出していて、そのうちの一曲です。
ジャズはアニメソングなどもアレンジして演奏することもありますが、馴染みのある曲だとジャズも聴きやすくなるかもしれないですね。

【相続セミナー・説明会情報】

〔自主開催セミナー〕

円満かつ円滑な相続を実現する遺言書~幸せな相続の準備~説明会

【開催概要】
◇開催年月日:令和元年9月24日(火)
◇時間:10:00~11:45
◇定員:先着12名
◇参加費:2,000円(税込)/名
※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話098-861-3953
◇メールお問合せフォーム
題名に「9/24セミナー参加申込」と入力お願いします

【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
駐車場有(説明会参加者無料)

詳細はここをクリック。

〔外部招へいセミナー〕

当事務所の行政書士城間恒浩が登壇予定の他機関が主催するセミナーです。

◇「公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会」主催
タイトル:終活セミナー2部構成①親と子の二世代で始める!終活プランニング②円満な幸せ相続の準備
日時:令和元年9月21日(土) 午前10時から12時
会場:中城メモリアルパーク 終活サロン(中頭郡中城村字当間340番地)
定員:20名(定員に達し次第受付終了)
参加費:お一人様800円
申込方法:℡098-870-8218 または お問合せフォームでお申込みください
詳細:沖縄県メモリアル整備協会HP

◇「沖縄片付けLabo」共催
タイトル:トラブルを未然に防ぐ遺言相続と生前お片付けセミナー
日時:令和元年10月15日(火) 午前10時30分から12時30分
会場:沖縄県男女共同参画センター てぃるる 研修室2(那覇市西3丁目11−1)
定員:15名(定員に達し次第受付終了)
参加費:お一人様3,000円
申込方法:お問合せフォームでお申込みください
詳細:セミナー告知サイトならゆん

【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると日本全国、世界中で聴けますよ。
JAZZのリクエストや遺言・相続に関する相談はこちらへどうぞ!


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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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