相続は当事者同士ではなく、周りが問題を引き起こすことがおうおうにしてある。

こんにちは。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

相続は当事者同士の問題で無くなる

この仕事を始めてすぐの時くらい、今から1年ほど前ですが、とても悲しい相談を受けました。

お母さまの面倒を見ていらっしゃる娘さんからのご相談でした。
娘さんは、高齢のお母さまの家に通って、食事を作ったり、選択したり、病院に連れて行ったりと身の回りのお世話をしているようなんです。
しかし、その上の階に住む兄夫婦とうまくいっていないという話なんです。

母親の面倒を見に家に行くと、兄夫婦が監視するようになったとのこと。
何を心配しているのかと思ったら、その土地や屋敷が母親名義なので、母親が亡くなった後にその娘さんが相続するような画策をしているのではないかと怪しんでいるようだというのです。

ご相談者はお兄さんとは当初は、普通の関係だったそうです。
もっというと、母親の面倒を見るために通ってくれる妹さんに感謝されていたそうです。

一方、妹さんも自分の母親のことだし、兄嫁に面倒を見てもらうわけにもいかないし、自分がするのが当然だと思って通っていたそうなんですね。

しかし、妹さんとお母さまの生活上、必要な金銭のやり取りを見ていた兄嫁が、疑心暗鬼に陥って、母親の財産を妹が吸い上げており、相続で全部自分のものにする気だと思ったらしいです。

それからというもの、兄嫁の監視も強くなり、兄も自分の嫁の言うことを真に受けて、妹さんへの質問や当たりが強くなってきたそうです。

妹さんも必要なお金をやり取りしているだけだということを説明しているのですが、聞く耳を持ってくれないとのこと。

けっして、財産が目当てではなく、土地や建物も兄が相続すればいいし、お金もお母さんの生活に必要なものだけを受け取っているだけだったそうです。

状況を聞いていると、妹さんが土地や建物をどうこうできるようなことはないようですしね。

しかし、こうなるともう関係の修復が図れないということで、僕の所に何か手立てはないか、相談に来たんです。

まだ、相続が開始しているわけではありませんが、相続の当事者ではなく、外野(今回のケースは兄嫁)が問題となってくる深刻なケースです。

遺言書を書きましょう

今回のケースはご相談を受けた時に、お母さまの意思判断能力が遺言書を書くには、むつかしい状況にあったので、
・兄嫁の攻撃をかわすにはお金の管理を兄夫婦に任せ(後見人となることも含め)、必要なお金を妹さんが受け取ることとしてはどうか
・万が一お母さまが亡くなり、相続が開始したら遺産分割協議が必要なので、そこで財産はいらないと合意すればいい
といったことをお話ししました。

その後、お話し合いを持ったそうですが、何を言っても取り合ってもらえず、兄は嫁の言い分を自分の意見としていうばかりで、話し合いは平行線で、兄夫婦との関係は冷え切ったままとのことでした。

このケースでは、相続が開始していませんので、争いには発展していませんが、兄妹の関係が壊れてしまったのは、事実です。
それも、当人同士の問題ではなく、外野がことを深刻にさせているように思います。

こんなことがないように、元気なうちに遺言書を書いて、財産の分与方法を指定し、家族に説明しておくことが大事なんだろうと感じた出来事でした。

実際に、このようなケースで相続が開始しましたら、もめるのは目に見えています。

ご相談者が最後に行っていたのは、土地、建物やお金はほしくないけど、相続の開始したときにはゴネて遺産分割協議には応じないでおこうと思います!とおっしゃったときには相続はお金の問題じゃないな、感情の問題だなと、実感したのです。

子供たちを争わせないように、親御さんはしっかり準備しましょうね。

今日のJAZZ

大学時代の友人のお勧めのManhattan Jazz Quintet(MJQ)の「Blue Bossa」。
ピアノ、ベース、トランペット、サックスとドラムの5人編成(クインテット)。
この曲はイントロから勢いがあって、カッコいいスウィングする曲です。
ベースの黒人プレイヤーの演奏がいいですね。
ベースが入るととても締まりますね。
友人は顔に似合わず、いいJAZZ知ってます。
ま、JAZZは顔で聴くものではないですからね(笑)

 

【セミナー情報】 当事務所主催

5月後半に企画中。決まり次第告知します。
JAZZと相続の話を絡めたセミナーを企画中ですので、お楽しみに!

 

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