僕は、当ブログ、SNS、セミナーやラジオ番組で、一貫していることが「幸せな相続の準備」です。
相続は、誰かが亡くなると始まることなので、人の死にまつわることを「幸せな相続の準備」と言うのは、不謹慎だとお叱りを受けそうなのですが、これには理由があります。
終活・相続・遺言書専門の行政書士として、多くの案件に関わってきたからこそ、わかることがあります。
幸せな相続の準備とは?
僕が相続セミナーで話をしているひとつが、相続のイメージについてです。
皆さんは相続と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
- 金持ちだけの問題
- 相続はお金にまつわること
- 争いになっているイメージ
- 手続きや話し合いが面倒そう
- 相続のことは手続きも含めて解らない
- 自分には関係ない
などなどパッと思いつくだけでも、こんな感じです。
まとめてみると金持ちがお金が原因で争いとなり面倒そうだで自分には関係ない、といったようなイメージがないでしょうか。
実際にはお金持ちの問題ではなく、誰しもに関わってくることであり、相続を原因として大なり小なり問題が起きて、争いとなることもあります。
ただ、一つ言えるのは相続は誰かが亡くなるから開始します。
相続は人の死に関わることであり、暗いイメージがあり、あまり触れてはいけない事なのではないかと思われるのではないでしょうか。
確かに家族で相続の話をすると当事者からすれば、自分の死を待っているのかまたは願っているのか、財産を狙っているのか、など思ってもいないようなことを思い浮かべたりするかもしれないですね。
沖縄でも相続の話をするのは縁起でもないと思われる風潮はまだ残っていることでしょう。
でも、だからと言って相続のことを何も準備もしなくてもいいのでしょうか?
僕の経験では、世の中で起きている相続問題や争いはほぼ準備不足といってもいいように思います。
幸せな相続の準備
僕はそんな人の死に関する相続のことを「幸せな相続の準備」と題して、セミナーを開催したり、ブログやSNSで発信しています。
「相続は人が亡くなることで始まるのに、何が幸せなのか?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、それには理由があります。
僕がこの仕事を始めて初めて開催した相続セミナーにご参加くださった70代の男性がいらっしゃいました。
その男性とセミナーの後にお話ししたのですが、このようにおっしゃっていたのです。
「自分の遺した財産で、家族が争うのではないかと考えると、夜も眠れなくて不安なんです。」
お話をお伺いすると、その男性は那覇市内の一等地に土地を持ち、賃貸物件を持ち、住むところもあり、年金収入もあり、ご家族もいて、僕からすると悠々自適な生活をおくっていると思いました。
僕の老後の理想像だと思いました。
しかし、その方の奥様方の家族が相続で大きな争いとなり、そのことを目の当たりにした男性は、自分の家族もそんなことになるのではないかと思い、夜も眠れなくなり体調を崩したそうなのです。
ただよく考えてみるとまだ起きもしていないことに気を煩わせて、悪いほう悪い方に考えているだけなのです。
僕はそんな状況を聞いて大変失礼ながらこの方は幸せなんだろうか?と考えてしまいました。
まだ、何も起きていないのです。
自分で勝手に悪い方に考えているだけなのです。
ただ、そんな気持ちもわかります。
そのお客様は、僕と初めてお会いした時には、妹さんの支えがないと一人では歩けないくらいにフラフラしていて、目もうつろで、顔に精気がなく、話していても上の空のような状況でした。
そんなお客様は、僕のセミナーを聞いて、相続は準備することが大事だと気付いてくださり、何度かお会いして遺言書を書きあげてくださいました。
そしたら、お会いするたびにお客様が元気になるのがわかったんです。
顔色もよくなり、目もしっかり僕を見てくださるようになっていました。
毎回、一緒に来られていた妹さんがおっしゃいました。
「城間先生、兄は最近よく眠れているようです。」
相続は準備すれば何も怖くありません。
準備さえすれば、このお客様のように安心してもらえると思います。
財産を遺す側も受け取る側も僕は幸せになれると思っています。
実際、エピソードを紹介したお客様に限らず、遺言書を書きあげた皆さんはホっとした、安心したといって下さり、穏やかな顔を見せてくださいます。
ご家族も相続の手続きが始まった時には、遺言書があることで、煩わしい話し合いなどもしなくてすむと思っています。
僕のはじめてのセミナーでお会いしたお客様の遺言書の作成をお手伝いして思ったのが、相続は準備さえすれば皆が幸せになれる、ということなのです。
それから「幸せな相続の準備」と僕は言っているのです。
沢山の方に幸せな相続を実現してもらいたいと思っています。