遺言書を作成したら内容を家族に伝えるべきか?
JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。 僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。
【新型コロナウイルス関係】
新型コロナウイルスに関する情報が多く出回っていますが、情報を集める際に参考にしていただきたいサイトをまとめましたので、参考にされてください。
個人向けの定額給付金、事業者向けの持続化給付金、融資や納税の猶予などの情報をまとめています。
参考にされてください。
遺言書を作成する目的
昨今では終活に取り組む方が増えているようですし、僕も日々の業務で実感しています。
終活は、今の自分を見つめなおし、この先の人生をより良く生きていこうとする方の積極的な活動だと思っています。
終活については、次のブログを参考にされてくださいね。
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/8542″]
終活の中でも相続や遺言は重要なことの一つですが、相続で家族がもめないように、遺言書を作成する方も増加しています。
次のグラフは遺言書の方式の一つで公証人役場で作成する公正証書遺言の作成件数の推移です。
平成21年から平成30年の推移を表していますが、32,593件(約42%増)増加しています。
遺言書作成件数が増えていることがわかる数字の一つです。
遺言書を作成する目的は主に2つあると思います。
(遺言書作成の目的)
1.相続手続きを円滑(スムーズ)に進める
2.相続争いを予防する(円満)
言い換えれば、円満かつ円滑な幸せな相続を実現するために遺言書を作成するのです。
僕が相続セミナー、ブログ、SNSなどで日ごろから伝えていることです。
では、遺言書を作成したら何も心配しなくてもいいのでしょうか?
残念ながら遺言書も万能ではありません。
遺言書を書いたからと言って、相続が絶対に問題や争いを引き起こさないとは言えません。
実際に遺言の内容をめぐっての裁判もありますからね。
だからと言って、遺言書はなくてもいいというわけではありません。
作成するときに様々なことに注意または配慮して、できる限り公平な遺言書を作ることです。
遺言書がある場合でも争いになるのは、その内容が著しく不公平であったり、理不尽であったりするからです。
ですから、遺言書を作成する際には専門家の意見も聞いてくださいね。
遺言書の内容を家族に伝えるのは慎重に
では、遺言書を作成したら家族に伝えるべきでしょうか。
僕は、遺言書を作ったことは家族の誰かしらに伝えるべきだと思います。
そうでないと、せっかく作った遺言書が見つからなくては、意味がありませんからね。
信用できる人に遺言書を作成したことは伝えておきましょう。
また、保管の方法については自筆証書遺言にについては、法務局での保管制度も運用開始されているので、是非、活用してください。
自筆証書遺言を法務局に預ける制度はメリットが大きいですし、保管に関するリスクはほぼ無くなります。
自筆証書遺言の保管については、次のブログを参考にしてください。
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/8865″]
公正証書遺言謄本や正本、また秘密証書遺言を保管する場所については、十分に注意してください。
金融機関の貸金庫などを利用することも一つの手でしょう。
ただし、遺言書の存在を伝えるだけで、家族の中には気になる人もいると思います。
ですから、遺言書を作成したことを伝えることは必要最小限の口の堅い、信用できる人にだけ伝えることがいいのではないかと思います。
保管の方法はクリアできたとして、遺言書の内容について、家族に伝えるべきでしょうか?
僕は、この点は慎重に考えるべきだと思います。
遺言書の主な目的は財産の分与方法を指定することです。
ご家族も財産の行方は気になるでしょう。
特にお金や不動産の分与方法は気になるところでしょう。
もしも遺言書の内容が家族に知れて、その内容を面白くないと思う人がいるなら、それだけで問題になってしまうことはあるかもしれません。
実際に、親が書いた遺言書を見たお子さんが、自分に不利益だと言って、親に書き直しを迫っているケースも何度か見ています。
そんなことになったら、悲しい限りですからね。
では、遺言書の内容を家族に伝えてもいいケースとは、どんなケースでしょうか?
あくまでも僕のかんがえではありますが、大きく分けると2ケースあると思います。
(遺言書の内容を知らせてもいいケース)
1.遺言者が経営者であり後継者を決めている
2.家族全員(推定相続人)に知らせておきたい
会社経営者や個人事業主で、自分の死後も事業継続を望んでいるなら生前に後継者を指名し、事業継続に支障のないように準備すべきです。
そのためには遺言書も欠かせないでしょう。
そして、後継者たるものも心の準備と覚悟が必要です。
ですから、遺言の内容を知らせておくことは大事だと思います。
経営者こそ遺言書を書くべきだということに関しては、次の2つのブログ記事が参考になります。
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/8845″]
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/7442″]
2つ目に家族全員に遺言の内容を知らせておきたい、というケースですが、これは慎重に考えた上で実行してほしい。
僕は「相続においては家族が仲がいいは幻想だと思ってください」と言っています。
どんなに仲がいい家族でも相続においては、問題が起きて争いに発展してしまうからです。
相続は世の中の2大トラブルである、お金と人間関係が絡んできます。
どうしても感情的になってしまいますし、肉親こそ骨肉の争いに発展してしまうのです。
家族が相続で争ってしまう理由については、次のブログが参考になります。
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/8605″]
ですから、遺言書の内容を伝えるならば家族全員に伝えても問題はないと確証できる場合にしてくださいね。
そうでないと思わぬ問題や争いが起きてしまうことがあります。
相続が「争続」とならないように準備してください。
今日は遺言書を作成したことや遺言書の内容を知らせることについて、解説しましたが、慎重に考えてくださいね。
今日のJAZZ
ビッグ・バンドでは多くの楽器を使っているので、様々な音色を楽しめます。
ヴィブラフォンもビッグ・バンドでは普通に使用されていると思いますが、小さなバンドでは珍しいかもしれません。
ヴィブラフォン奏者といえばミルト・ジャクソンを思い浮かべます。
ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス(ピアノ)、パーシー・ヒース(ベース)とケニー・クラーク(ドラム)で結成したモダン・ジャズ・カルテット(M.J.Q.)の《I Remember Clifford》を紹介します。
ヴィブラフォンの響きが印象的なバラードです。
相続セミナー・説明会情報
自主開催セミナー
「より良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会」
開催日時:令和2年7月29日(水) 午前10時から11時15分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
詳細はこちらをクリック。
【ラジオ番組パーソナリティ】
「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
スマホのアプリでも聴けます。ダウンロードはこちらをクリックしてください。
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