伝説のジャズマンの死から考える終活。
昨日はたまたま最終日の上映であることが分かったトランぺッター、チェット・ベイカーを題材とした映画「マイ・フーリッシュ・ハート」を観てきました。
観れてよかったですよ。
那覇市松尾の自宅兼事務所から歩いて行けるパレット久茂地9階のシネマパレットでの上映だったこともラッキーでした。
チェット・ベイカーは伝説のトランぺッターとして、容姿も端麗だったことから特に女性から人気のあるミュージシャンでした。
しかし、薬物依存症に陥り、何度も止めようとしても止められず1970年には薬物ディーラーとのトラブルで、前歯を折られます。
トランぺッターにとって前歯や口のけがは致命的なようで、しばらく演奏活動から遠ざかります。
その後、復帰するも薬物依存の影響は大きく、以後も浮き沈みのある人生を送ります。
そして、1988年5月13日にオランダのアムステルダムに滞在中、ホテルの窓から転落し命を落とします。
映画は、チェットが亡くなる前後数日の事実に基づいたフィクションで展開されますが、チェットは天才トランぺッターであったが、薬物のせいで多くの人に迷惑をかけていたことが分かる。
中でもチェットを献身的に支え愛を注いできた恋人への態度はあきれるものでした。
しかし、チェットはそれも愛だと言う。
多くのミュージシャンが薬で人生を狂わし、命を落としていた時代です。
ジャズだけしているわけにはいかなかったのでしょうね。
チェットの人生の最後を知ることができてよかったと思います。
数年前にイーサン・ホークがチェット役として上映された映画「ブルーに生まれついて」を合わせて観るとチェットの人生が少しでも分かるかも。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!
終活とは?
チェット・ベイカーの死は突然でした。
ホテルの窓から転落して亡くなったことは分かっているのですが、死の真相は分かっていないようです。
自分で飛び降りたのか、突き落とされてのか、事故なのか・・・
なんにせよチェットは58歳で人生を閉じました。
死ぬことを恐れながら薬物に逃げてしまっていたチェットはいつかはそうなるだろうと考えていたようです。
でも、覚悟はできていなかったのではないかと思う。
チェットは人生の終わりの活動である「終活」には取り組めていなかったのではないかと思います。
最近は「終活」という言葉を良く聞きます。
超高齢化社会がすさまじいスピードで進む日本においては、2035年頃には65歳以上の人口が3分の1を占めるとの推計があります。
そんな中、団塊の世代を中心に「終活」に取り組む方が増えてきているようです。
団塊の世代である昭和22年から24年生まれの方は約806万人いるとされていて、この年代の方々が特に終活に熱心に取り組まれているようです。
終活は造語で、2009年頃から使われている比較的新しい言葉です。
終活とは「人生の終わりのための活動」の略ですが、僕は「人生の終盤の活動」と読み替えてお話しします。
終活は中高年の皆さんが自分の人生の終盤を意識し、家族に迷惑をかけずに人生の店じまいの準備をすることにあります。
60代、お仕事を定年したあたりから考える方も多いようですが、40代、50代でも終活に取り組んでいる方もいらっしゃるようです。
では、終活はどんなことをするのでしょうか?
人生の終盤に向けての活動ですから、全てが終活になるとは思いますが、特に終活で考えられるのは・・・
〇生前整理(断捨離)
〇介護、看護、終末期医療
〇相続
〇葬儀、墓、供養の方法
〇自分史の作成
大きく分けるとこんなところでしょうか。
実際に終活を始めると、現在の自分の状況を健康状態、財産状況、家族関係、友人関係、仕事面から把握することに始まります。
そうすると自分の現在の状況を書き出したりして記録する必要が出てきます。
そんな時にはエンディングノートが便利なようですね。
書店でも沢山のエンディングノートを見かけます。
僕はなるべく薄めのエンディングノートを探して、完成させることをお勧めします。
あまり気合が入りすぎて分厚いものや難解なエンディングノートを選ぶと気持ちがなえてしまうからです。
自分の出生から現在までの履歴をまとめたり、財産目録(不動産、預貯金、現金、株式、ゴルフ会員権、美術品、骨董品、宝飾品、インターネットバンキングの利用有無、ネット投資の利用有無、貸金庫の有無などなど)、健康状況に鑑み通院記録や服薬記録、友人関係のリスト、仕事関係者のリスト、家族親戚関係のリストなどを作成したりして何らかの形で自分のことを洗い出します。
そして、自分がもしもの時に備えて、介護や看護、終末期医療、余命宣告などをどうしてほしいのか、葬儀、お墓、仏壇や法要はどうしてほしいのか、相続はどのように考えるのか、遺言書を書く必要があるのかなどを考えることも終活の大事な活動です。
こう考えると終活も様々なことを考えて、やるべきこと、準備すべきこと、家族に理解してもらうことなど沢山ありますね。
だとすれば、元気なうちに早めに着手したほうがいいかもしれません。
40代や50代から始めるのもうなずけます。
先日、とある番組で終活の特集をしていましたが、本土のほうだと40代から終活を始める人もいるようです。
終活の一環である相続
僕の仕事も終活の一環である相続や遺言も大事なところです。
自分の築き上げた財産もしくは先祖代々続く財産をどのように次の世代に承継するかを考えることは、ご家族のためでもありますが、自分のためでもあると思います。
相続のことを考えると不安になったり、心配したり、落ち着かなかったりするかたも多いようです。
僕のお客様もそういった方が多い。
でも、相続のことを考え、家族が争わないように、家族が煩わしい想いをしないようにとしっかりと準備をすることで、人生の終盤の活動で、落ち着いた人生を送れます。
相続においては、遺言書を書くことが終活の一環となると思います。
遺言書を書いた皆さんは口々におっしゃります。
「安心しました。」
そうして、人生の最後まで楽しく、充実した日々を送れるのではないかと思います。
終活に取り組む皆さんには、相続のことも真剣に考え遺言書を書いてもらいたいと思います。
終活は前向きの活動
何度か終活関係のイベントでご一緒した公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会の終活カウンセラー上級の東恩納寛寿さんがセミナーで必ずお話しされることがあります。
なぜ、多くの人が「終活」に取り組んでいるのかが腑に落ちる説明でした。
終活とは人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をよりよく自分らしく生きる活動のこと。
チェット・ベイカーのように突然、人生の終わりを迎えることがあるかもしれません。
もちろん、あんなに退廃的な生き方をしている人は多くないと思いますので、レアなケースかもしれませんが、人の寿命はいつやってくるかわからないものです。
ですから、終活は思い立ったら早めに取り組む出来だと思います。
チェットが、終活に取り組んでいたら、今の自分を見直して、前向きに積極的に生きるために薬も止められていなかったなかな、と思うのです。
今日のJAZZ
昨日の観た映画「マイ・フーリッシュ・ハート」はジャズのスタンダード曲のタイトルです。
今日はトランぺッター、チェット・ベイカーの《My Foolish Heart》を紹介します。
歌うトランぺッター、チェットの歌は悲しく寂しい。
紹介した曲も悲しみの極致。
チェットはこんな思いを抱えて生きていたんだろうな。
相続セミナー・説明会情報
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【開催概要】
◇開催年月日:令和2年2月27日(木)
◇時間:10:00~11:45
◇定員:先着12名
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※当日、会場にてお支払いください
【申込方法】
◇電 話098-861-3953
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【会 場】
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