金融機関は相続手続きを画一化・統一化すべし!
JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県の県庁所在地である那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、おなたの知りたい相続や遺言の話を中心に書いています。
金融機関の相続手続きは面倒である
ここ3日程、遺言執行者として金融機関巡りをしています。
何度かしている手続きですが、金融機関ごとに必要書類や様式などが違うので、毎回確認しています。
相続センターが対応してくれるのであれば、ある程度手続きに慣れているのでいいのですが、各支店の窓口対応になると大変です。
いちいち、本部、センターや法務部門に確認しながら進めるので、時間もかかるし回答もばらつきがある。
そもそも相続に対する基本知識さえも怪しいように思います。
今日も遺言書のことや遺言執行者について、何度も説明してきました。
相続手続きについては、金融機関によって違いますが、僕は県内の金融機関は手続きの流れ、必要様式や必要書類は統一すればいいと思う。
相続手続きにおいては、被相続人(故人)がいくつかの金融機関において預貯金債権(口座を開設)があるということは珍しくないと思おいますが、各金融機関によって手続きは違うのは相続人(ご遺族)の手続きに係る負担が大きい。
時間もかかるし、金融機関ごとに違うことを言われるので、ストレスもかかります。
ましてや仕事をしている方やご年配の方には何度も金融機関を訪れて手続きをすることは大変だと思います。
沖縄県の人口は約147万人で、総務省の2020年の人口統計予測によると70歳以上の方は23.5万人ほどいるそうです。
今後、団塊の世代を含む70歳以上の方の相続はかなりの数が発生することになると思います。
金融機関はこの先何万件もの相続手続きに対応しないといけないのです。
金融機関の窓口の担当者も、相続手続きのたびに、相続人、遺言執行者や代理人からA銀行ではこういわれた、B銀行ではこういわれた、C銀行ではこういわれたなどと言われ続けるのです。
ストレスはたまりませんか?
まずは、沖縄県内の金融機関の相続担当者で統一的な手続きができないか検討できませんか?
こんなことをいうと、金融機関は経営が苦しい時代で、相続手続きをスムーズにするような時間はかけられない、などとの声が聴こえてきそうですが、それまでは故人の預貯金を預かり貸し出し、儲けてきたのではないですか?
亡くなった方の口座を解約により預貯金が流出する可能性がある手続きには時間、お金も人員も割けないのでしょうか?
金融機関の資質が問われるのではないかと思います。
僕も相続相談があるときや遺言書を作成する方には、できるだけの生前整理を進めています。
必要なものを最小限持つようにしておく終活の一環ですね。
その生前整理の一つに預貯金口座を減らすことも勧めています。
休眠口座はすぐにでも解約することを勧めます。
預貯金がそんなに多くなければ2つくらいに絞ることを勧めます。
預貯金が多いと金融機関が破綻した時のリスクにも備えないといけないので、2つでは足りないかもしれないですね。
そして、金融機関は2つに絞った方がいいとお話しする時にアドバイスとして、相続手続きの分かりやすさや対応がいい金融機関をお勧めします。
または、あそこの金融機関は相続手続きが煩雑なので避けた方がいいということもあります。
なんにせよ、自分の預けた財産を亡くなった後に相続人に引き継ぐのに、なんでそんなに煩雑なことをしないといけないのか、と僕は不思議でなりません。
そんなことから、相続手続きの進まない預貯金口座が沢山あり解約や払い戻しができないそうです。
もし、相続手続きをしている方がいましたら、沖縄県内の主要な金融機関の手続きについてまとめたブログを参考にされてください。
[blogcard url=”https://jazzyshiroma.com/archives/4399″]
また、僕たち行政書士も遺言執行者として、または相続人からの委任を受けて金融機関での解約手続きなどもできますので、ご相談されてくださいね。
金融機関における相続手続きの統一化
僕は何もノーチェックまたはしっかりした確認を行わずに相続手続きを進められるようにすべきだと言っているわけではありません。
相続人の皆さんが金融機関ごとに違う手続きをするのは大変なので、画一化、様式や必要書類の統一化をすべきだと話しているのです。
金融機関で必要な相続手続き大きく分類すると、下のようなケースが想定されます。
遺言書の有無(2通り)、遺言書の種類(5種類:普通方式3種類、特別方式2種類)遺言執行者の指定の有無(2通り)、相続人の配偶者有無(2通り)、相続人の順位(3通り)。
2通り×5通り×2通り×2通り×3通り=120通り
遺言書の特別方式(危急時遺言、隔絶地遺言)はほとんどないので、遺言書の種類が普通方式3種類とすると72通りです。
あとは金融機関ごとに預貯金の種類や金融商品などの必要な手続きを追加しながら、相続人に説明すればいいだけです。
こんなことを書くと「言うのは簡単だ、やる側は大変なんだ。」という声も聞こえてきそうですが、今日、お会いした金融機関の窓口のお一人がおっしゃっていました。
「そうなんです。本当にそう思います。そういったお客様の声は大事だと考えています。どんどん声を上げてもらいたい。」
金融機関の窓口の方にはそんな権限はないでしょうが、折に触れて上司の方などにもお話をしてもらいたいものです。
金融機関は亡くなった方の財産が円滑かつ迅速に相続人にわたるように考えるべきではないでしょうか?
北海道知事が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために講じた対応が的確であったと評価されているそうです。
有事の際に迅速かつ的確な対応をされたんですね。
相続という誰かの有事に際して、円滑かつ迅速に対応できるように金融機関には改めてお願いします。
今日のJAZZ
事務所の窓を開けて雨音を聴きながらジャズを聴いています。
雨音とジャズってとてもマッチする感じがします。
しっとりとしたジャズがいい。
選曲したのはピアニスト、ビル・エヴァンスの《My Foolish Heart》です。
そういえば、先日たまたま観ていたTVドラマでも一瞬この曲が流れていました。
静かだけど印象的なフレーズなんですね。
相続セミナー・説明会情報
自主開催セミナー
「より良い人生を送るための終活と相続 ~幸せな相続の準備~ 説明会」
開催年月日:令和2年3月26日(木)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止いたします。
お申込みいただきました皆様、大変申し訳ございません。
次回開催は4月28日(火)の予定ですが、新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から中止することもありますので、ご了承ください。(令和2年3月11日決定)
詳細はこちらをクリックしてください。
【ラジオ番組パーソナリティ】
「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
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