知っとかないと事業継続が危うくなる個人事業主が考えなければならない2つの相続の視点。
今朝は個人事業主の方が亡くなり相続手続きについて相談したいとのことで、故人のお店を訪ねたのですが、相続税のことが少し心配になりました。
といいますのも高価な商品がたくさん並んでいるのです。
商売の仕方は法人、個人を問わずできますが、相続に当たっては少し考え方が違います。
法人の場合には、商品などは法人の資産となり故人が保有していた株式が相続財産ますが、個人の場合には、自宅不動産や預貯金に加え事業用資産も相続の対象となります。
今回の相続では高額な商品、自動車、地価の高い不動産などが多いので、相続税の心配もありますし、事業を継続するための相続も考えなくてはなりません。
税理士との連携で対処する必要があります。
相続も行政書士だけでは対応できるものではないので、他の士業とも連携して対応していきたいと思います。
こんにちは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!
個人事業主の相続で注意すべき2つのこと
個人事業主は年に一度確定申告をしますが、その際に必ず棚卸をしていると思います。
自分の商品や原材料の原価などを出して、確定申告するのです。
商品の相続財産としての評価方法はいくつかありますが、基本的には個別に評価するのが原則となっているようです。
商品の評価方法は税理士の業務の範疇なので、詳しくは説明しませんが、相続の観点からすると個人事業主もしっかり相続対策をすべきでしょう。
個人事業主が相続対策をする意味は、
1.事業の継続
2.相続税対策
の2点が重要になってくると思います。
事業の継続
沖縄では個人事業主も多く、家族で営んでいるということもあると思いますが、個人商店の代表者が亡くなれば、その後の事業をどのように継続するかは重要な判断だと思います。
ご家族で商売をしていたのであれば、相続人のうち商売に主要な役割を担う人が相続するのが筋だと思いますから、比較的スムーズに事業承継もされるかもしれないですね。
しかし、個人事業主同士が共同で事業をしていたとすると少しややこしく、厄介な問題も持ち上がるかもしれません。
というのも共同で事業を行っていたのであれば、一方の共同経営者が亡くなると相続人が財産を相続するわけですから商品なども相続人の権利が発生してきます。
もしも、相続人の意見が合わないようなことがあるとこれまでのような商売ができなくなることもあるかもしれません。
また、相続人が共同事業者と事業継続を望まなければ、商品を遺され共同経営者が買い受ける必要や贈与(無償譲渡)を受けることも交渉しなくてはならないかもしれないですね。
しかし、個人事業主の財産も高額になれば、相続人が権利を主張したり、残された共同経営者が購入するにも多額の費用が掛かる可能性もあります。
事業の継続性を考えるのなら、誰に事業を承継してもらうのかとよくよく考えて、遺言書を書いておくことは大事なことだと思います。
相続税対策
さらに、もう一つの商品に関する「相続税」の問題です。
有形の商品を扱っている個人事業主は、確定申告時の棚卸商品、いわゆる在庫もそんなに多くならないように税務面での対策もされているのではないかと思いますが、それでも事業を営む上での最低限の商品在庫というのは必要でしょう。
既述したように個人事業主の事業用資産も相続財産となります。
もしも扱っている商品が高額だとすると相続税の対策も必要でしょう。
自動車、宝石、美術品、骨董品などなど一つ一つの商品が高額になることもあると思います。
もしかしたら実店舗用の不動産を所有していることもあるかもしれないですね。
売価が相続財産評価額になることはないにしても商品全体を積み上げていくと相続税の財産評価は高額になる可能性もあります。
また、個人事業主の自宅不動産、自動車などの事業用資産以外のものを相続財産になりますから、それらも加えると相続税の基礎控除も超えてしまうことはあるかもしれません。
個人事業主の皆さんは自分に万が一のことがあった場合の事業の継続と相続税対策については、しっかり考えておかなければいけないと思います。
中小零細法人も個人事業主と同じように考える必要がある
ちなみに、中小零細の法人についても同様のことが言えます。
たとえば株式会社の場合には、株式が相続に大きな影響を与えます。
株式の評価は様々な方法がありますが、資産状況や経営状況によっては株式が高額評価されることもあります。
相続で株式が分散すれば経営に影響がありますし、株式の評価額が高くなれば相続税の課税もあり得ます。
僕がご相談を受けた沖縄県内の中小企業の非上場株式でも「こんなに評価が高くなるの?」といった相続税を心配しなくてはならないケースもありました。
沖縄県内の個人事業主、中小零細法人の経営者の皆さんは相続のことも視野に入れて、よくよく考えてくださいね。
自分の亡き後の事業継続について、相続面からの不安がある方は、お近くの専門家にご相談してください。
僕も個人事業主ですが、資産としてはパソコン、プリンター、参考書籍にジャズのCD位ですからたいした評価にはなりません。
在庫を抱えない商売は、相続も気楽に考えられるかもしれないですね。
今日のJAZZ
ジャズを聴き初めのころはどんなジャズを聴いたらいいのか解らなくて、年代ごとのベストアルバムを聴いたりしてましたが、少し聞いているとジャズメンの名前を覚え、誰それのアルバムを聴くといったようなことを繰り返してました。
そんな聴き方をしている中で、ジャズを聴いていると外せないジャズ・ジャイアントの名前を少しずつ覚えてきます。
今日はジャズを聴く上で、外せないであろうジャズ・ジャイアントの一人でサックス奏者ジョン・コルトレーンのアルバム『Stardust』を紹介します。
コルトレーンが情感たっぷりに歌い上げるバラードの数々はかさついた気持ちを落ち着けてくれるのではないでしょうか。
個人的にはレッド・ガーランドのピアノも控えめですが、綺麗な音を奏でているので好きです。
【相続セミナー・説明会情報】
「終活と相続と遺言のやさしいはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会」
【開催概要】
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