知ってますか?遺言書を書いたとしても争いに発展する可能性があるケース。

こんにちは。
沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

遺言書を書くことは素晴らしい

被相続人(亡くなった方)は遺言書を書いていることは、とてもいいことです。
相続が円満かつ円滑に進むことでしょう。

ただし、その書き方によっては、相続がスムーズにいかないことがあります。

例えば、お父さん、お母さん、長男、長女の4名家族で、お父さんが亡くなったとします。
お父さんは遺言書を残していました。

遺言書を書いてたなんて偉い!素晴らしいです。
家族思いのお父さんです。

自分の死後、家族が争わないように、遺言書を書いたのでしょうから。

遺言書の内容が著しく不公平だと事件が起きる可能性も

しかし、その内容が・・・

私(お父さん)の財産は、献身的に支えてくれたお母さんに全て相続させる!

これで、相続争いが勃発しました!

事業がうまくいっていない借金まみれの長男は、お父さんの財産を運転資金に当てにしていました!
ブランド好きの贅沢好きの長女も、お父さんの財産を当てにしていました!
長男と長女は、「お母さんだけが相続するのは許さない!」と口々に叫んでます。

怖いですが、現実問題起きそうな事件です。
では、お父さんの遺言「全財産をお母さんに相続させる。」は有効なのでしょうか?

お父さんの遺言は、法的要件を備えていれば有効になります。
遺言は、被相続人(故人)の最後の意思ですので、最大限尊重されてしかるべきです。

しかし、民法には、法定相続人の最低限の相続を守る定めがあります。
これを「遺留分(いりゅうぶん)制度」と言います。

今回の例では、長男と長女は「遺留分制度」を利用して、お母さんに最低限の相続分(遺留分)を請求することができるのです。
こんなだらしのない長男長女でも法律は守ってくれるのです。

ちなみに、この遺留分は、法定相続人が請求しなくては、受け取ることができません。
遺留分を請求することを「遺留分減殺請求」といいます。

この請求は、相続開始(被相続人の死亡の日)および遺留分の侵害を知った日から1年以内かつ相続開始から10年以内に行わなければなりません。

その期限を過ぎると、請求ができなくなります。
また、「遺留分」が認められているのは、

配偶者、直系卑属(子や孫など)、直系尊属(父母や祖父母)に限られ、
兄弟姉妹には認められていません。

さらに、遺留分は法定相続分全額ではなく、割合があります。
相続人が、直系尊属(父母や祖父母など)だけの場合は法定相続分の3分の1で、それ以外は法定相続分の2分の1になります。

遺言書を書くなら「遺留分」にも配慮する

遺留分制度は、遺族の最低限の生活の保障や著しく不公平な相続を回避するための制度です。
「遺言書」を書く時には、「遺留分」にも考慮する必要があります。
せっかく書いた、「遺言書」が争いの火種になる可能性があるんです。
そして、家族の状況にも配慮する必要があるのですね。

「遺言」を書くことは、とてもナイスなアイデアですが、不公平な遺言がかえって家族の争いを招くかもしれないということを心にとめておいてください。

遺言書の作成の際は、お近くの専門家へのご相談をお勧めします。

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25歳の若さで交通事故で亡くなった天才トランぺッターの歌心をお聴きください。

 

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遺言書は法的要件を一つでも欠くと無効になりますから。
遺言書の記載例もいくつか差し上げます。

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