【沖縄特有の相続事情-1-】祭祀主宰者、いわゆるトートーメーやお墓の承継者はどのようにして決まるのか?
JAZZ好きの行政書士城間恒浩(@jazzyshiroma)です。
僕は沖縄県那覇市松尾で遺言相続専門の行政書士として、遺言書や遺産分割協議書の作成、相続や終活のご相談を承っております。
これまで関係した遺言書・遺産分割協議書・贈与契約書等の作成は100件以上、相続相談は300件以上となっており、相続や遺言のことでお困りの方がいることを肌で感じ「相続は準備させすれば、ご本人もご家族も幸せになれる」ことを実務を通じて実感しています。
このブログでは、実務を通じて感じる相続や遺言の話を中心に書いています。
また、たまに相続や遺言以外のことを書いています。
トートーメーやお墓は誰が承継するのか?
相続の話をしていると必ずと言っていいほど出てくるのが、トートーメー(仏壇)やお墓の親、祖父母やご先祖様のご供養のことです。
沖縄特有の相続事情の一つでもあると思います。
祭祀主宰者の承継も立派な相続の一つで、遺言書でも祭祀主宰者の指定ができます。
誰が祭祀主宰者としてトートーメーやお墓を引き継ぐのか?と言ったことも沖縄ではとても重要なことですが、多様な家族形態や経済的な事情などで従来の祭祀のあり方に縛られると承継は難しい状況になっているのではないでしょうか。
僕も長男で、お墓やトートーメーがありますが、次の世代の子供たちへの承継方法は検討せざる得ない状況だと思います。
今までと同じようにはできないから。
沖縄の法事はお金も手間もかかるので、従来通りのやり方だとかなりの負担がかかると思われます。
また、一族門中が入る大きなお墓も沖縄にはありますが、この維持や行事の継承も課題となっているようです。
先日もお墓の承継のことでご相談を受けました。
聞くとお祖母ちゃんのお母さん方のお墓をお祖母ちゃんが所有しているのだけれども、お祖母ちゃんは養子だったので、そのお墓には血のつながっている人はおらず、養母も他のお墓に入り、知らない人ばかりが入っているお墓となっていて、本来持つべき人に譲りたいとのことでした。
相続の流れでそんなことになったようなのですが、そんなこともあるんですね。
ビックリします。
こんな状況なので、お仕事で知り合った公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会には祭祀の在り方、ご供養の仕方やお墓のことのご相談が絶えないそうです。
最近ではご供養の方法も多岐にわたり、必ずしもお墓も作るのではなく、永代供養も増えているようです。
核家族化や親せき間の交流が薄くなっていることから全国的には無縁仏が急増しており自治体が対応に苦慮しているとのこと。
沖縄でも今後増加していくことではないでしょうか。
なんにせよ人の御霊をご供養するわけですから、皆さんしっかり対応したいと考えるのは自然の流れだと思います。
また、祭祀の在り方を大事にする沖縄には祭祀を承継するタブーと言ったものが多々あり、それが承継を難しくしていることもあるようです。
しかし、この現状においては祭祀の承継もできることを取捨選択して、承継していかなければ本来大事にしなくてはならない、親、祖父母やご先祖様をご供養するといったこともできなくなるかもしれません。
城間家がお世話になるお寺さんの住職と祭祀やご先祖様の御供養についてお話ししたことがあります。
「今の世の中は皆さん忙しく、家族の在り方も変わり従来通りのご供養はできないと思う。しかし、亡くなった方やご先祖さまへの感謝の気持ちを何らかの形で伝えられさえすれば、ご先祖様は子孫に罰を与えたたりはしない。ご先祖様は子孫を見守ってくれているのです。これまで通りのご供養ができないとしても罰当たりだとか思わなくてもいいのです。」
と言った趣旨のお話をしてくださいました。
そうなんです。
第一に覚えておいてほしいのは「ご先祖様は子孫を祟ったり、罰を与えるのではなく、見守ってくれる存在なのです。」
僕も城間家の長男として、今後の祭祀の在り方もしっかり考えていきたいと思います。
今日のJAZZ
サックス奏者の土岐英史《Black Orpheus》(黒いオルフェ)をB.G.M.にブログを書いています。
先月6月26日に癌のために亡くなっていたようです。
僕が土岐さんを知ったのは竹内まりやさんの《駅》でした。
動画でしたが、エンディングでとてもカッコいいソロを演奏する土岐さんの姿をみて感動しました。
ジャズだけでなく、ポップスなどのジャンルでも活躍するサックスの第一人者だったんですね。
土岐英史さんのご冥福をお祈りいたします。
相続セミナー・説明会情報
自主開催セミナー
「わかりやすい終活、相続と遺言書のはなし ~幸せな相続の準備~ 説明会」
開催日時:令和3年7月27日(火) 午前10時から11時20分
開催場所:沖縄県教職員共済会館「八汐荘」(那覇市松尾1-6-1)
定員:6名
参加費:2,000円(税込)
お申込み・お問合せ:
行政書士ジャジー総合法務事務所
098-861-3953
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ラジオ番組パーソナリティ
「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」(FMレキオFM80.6MHz)
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