自分で書いた遺言書の保管で気を付ける事。


雨の日のカタツムリ

沖縄県那覇市は昨晩から雨が降り続いていましたが、午後になると降りやんだかな。
夜は出かけるので助かります。
朝、屋上に出てみると雨の中をカタツムリが歩いてました。
心なしか雨が嬉しそうでしたね。
こんにちは!沖縄県那覇市の遺言・相続専門JAZZ好きの行政書士ジャジーこと城間恒浩です!

自筆証書遺言は封筒に入れて保管する

遺言書にはいくつか種類がありますが、手軽に書けるのが自筆証書遺言です。
全文自書、作成年月日を記載し、署名と捺印(実印、銀行印、認印)をすることで有効な遺言書が作成できます。

では、遺言書はどのように保管したらいいのか?
便箋に書いた遺言書をそのまま保管するのはお勧めできません。
内容が知られたりする可能性があるのと、紛失する可能性も高いでしょう。

自筆証書遺言は封筒に入れて保管したほうがいいと思います。

封筒は糊付けして封印してください。
そして、こんな一文を封筒の裏にでも書いておくと親切かも。

本遺言書は家庭裁判所にて開封する手続きを取ること

なぜ、こんなことを書いたほうがいいかと言うと、民法で遺言書の開封は家庭裁判所で行うことが義務づけられているからです。

民法の第1004条に「遺言書の検認」の条文があります。
第3項に記載があります。

(遺言書の検認)
第千四条  遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。
2  前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。
3  封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

こういったことを知ってる人はなかなかいないと思います。
遺族や相続人もそうでしょう。

ですから、知らせてあげるのです。

もし、遺族や相続人が封印のある遺言書を家庭裁判所外で開封してしまうと、「5万円以下の過料」に処されます。

ちなみに、家庭裁判所で、開封する必要があるのは、「封印」のある遺言書です。
また、封印のある遺言書を家庭裁判所外で開封したとしても、その遺言書が無効になるわけではありません。

それと、「自筆証書遺言」(自書した遺言書)は封印されていようとなかろうと家庭裁判所での検認が必要なのは、上に書いた民法第1004条の第1項に規定されてますので、ご注意ください。

せっかく家族を思って書いた遺言書です。
そのことで家族が「過料」を払わなくて済むように、ちょっとしたメモを書いておきましょう。
これも貴方の家族を想う優しさです。

自筆証書遺言の法務局での保管制度

これまで自筆証書遺言は自分または信頼できる人に保管してもらうしかありませんでした。
しかし、昨年の法改正により自筆証書遺言を法務局で保管してもらえる制度が創設されました。

遺言者の申し出により、自筆証書遺言を電子化し、原本とともに法務局が保管してくれる制度です。

自筆証書遺言は手軽に書ける一方で、リスクも大きい。
紛失、遺言書の存在・内容に不満を持つものが改ざんしたり廃棄したりするケースもあります。
また、死後に見つからないこともありました。

自筆証書遺言の法務局での保管制度はそういったリスクをかなり軽減してくれると思います。
また、法務局で保管される自筆証書遺言は家庭裁判所での検認も必要なくなりますので、相続手続きもスムーズになるでしょう。

ただし、封印されている遺言書は預かってくれませんので、遺言書の保管を法務局に申請する時には、封筒から出して申し出をしないといけないですね。

また、自筆証書遺言の法務局での保管制度の施行は2020年(令和2年)7月10日の予定となっているので、それまでは自分または信頼できる人でしっかり保管してください。

今日のJAZZ

ジャズメンには夫々代表作、そして本人にとっても大事な曲やアルバムと言うのはあるようです。
もちろん全ての演奏に思い入れはあるのでしょうけど、自他ともに認められる作品というのはあると思う。
今日はジョン・コルトレーンの代表作で、本人も思い入れのあったと言われるアルバム『My Favorite Things』を紹介します。
ソプラノ・サックスで朗々と歌い上げるトレーンの歌声が楽しそう。
トレーンがソプラノ・サックスを吹くようになったのはマイルス・デイヴィスがソプラノ・サックスをプレゼントをしたかららしいですね。

【相続セミナー・説明会情報】

誰でも取り組める終活と相続と遺言のはなし~幸せな相続の準備~説明会」

【開催概要】
◇開催年月日:平成31年4月25日(木)
◇時間:10:00~11:45
◇定員:先着12名
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※当日、会場にてお支払いください

【申込方法】
◇電 話098-861-3953
◇メールお問合せフォーム
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【会 場】
沖縄県教職員共済会館「八汐荘」3階小会議室
那覇市松尾1-6-1
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【ラジオ番組パーソナリティ】

「ジャジーのJAZZタイム×幸せな相続相談」FMレキオ(FM80.6MHz)
毎月第1および第3水曜日21:00~21:50放送中。
ご家庭のラジオなら那覇市と浦添市、カーラジオなら北は読谷村、沖縄市、南は豊見城市、与那原町まで聴けます。
スマホのアプリならFMレキオのサイトでアプリをダウンロードすると聴けますよ。
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城間 恒浩

代表者行政書士ジャジー総合法務事務所
沖縄県那覇市松尾の遺言・相続関係専門のJAZZ好きの行政書士。 2010年に父親と祖母を同じ年に亡くし2度の相続を経験。 その時に感じたのが「気軽に相続や遺言に関する相談先があったらいいのになぁ」ということ。 そんなことから、身近な街の法律家、遺言・相続専門の行政書士として、自分の経験や学んだ知識で相続でお困りの方のご相談にのっています。 行政書士は遺産分割協議書や遺言書作成などの相続関係のお手伝いもできるのです。 1971年9月生。国際協力関係の仕事に約11年間、社会保険労務士の事務所で約10年勤務後、2015年10月より現職。 エクスマ塾67期。エクスマ・エヴァンジェリスト15期。エクスマ学院1期。 JAZZが大好き。好きな場所は、沖縄とニューヨーク。 2016年9月よりラジオ番組パーソナリティーとしても活躍中。お気軽に「ジャジー」と声をかけてください!

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